柔道整復師が独立開業に必要なものは?失敗しないためのポイントも徹底解説!

独立して接骨院を開業したいと考えている柔道整復師の人に向けて、開業に必要なものと、失敗しないためのポイントをご紹介します。

この記事でわかること

  • 接骨院を開業するときに必要なもの
  • 接骨院開業までの9つのステップ
  • 開業で失敗しないための4つのポイント

接骨院開業には柔道整復師の資格以外にも準備があります

当然ですが、柔道整復師の資格があるからといって、接骨院開業がうまくいくわけではありません。

接骨院を開業するには、まず施術管理者として条件を満たしてから開業の準備を進める必要があります。

施術管理者要件を満たすために必要なもの

以前は柔道整復師の資格のみで接骨院を開業できました。しかし、2018年4月から規定が変わり、受領委任を取り扱うためには以下3つの施術管理者要件を満たすことが必須になりました。

  • 柔道整復師免許
  • 柔道整復師としての実務経験
  • 施術管理者研修の受講

柔道整復師免許の取得

柔道整復師免許は文部科学省が指定する4年制の大学または、都道府県知事が指定した専門養育施設で3年以上の教育を受けた後、国家試験に合格することで取得できます。

専門教育を2,750時間以上履修することで国家試験を受けられるため、医療系の国家資格の中では挑戦しやすい国家資格です。

柔道整復師免許としての実務経験

施術管理者要件を満たすためには、柔道整復師の実務経験が必要です。また、受領委任の届出を行う際は、実務経験期間証明書の写しと施術管理者研修修了証の写しを提出する必要があります。

実務経験の期間は、施術管理者の届出を行う期間によって異なるので、事前に確認しておきましょうね。

施術管理者研修の受講

施術管理者になるためには、施術管理者研修を受講する必要があります。施術管理者研修は「柔道整復研修試験財団」が行っている2日間(16時間)の研修となっており、必ず2日間出席する必要があります。日程は土日、祝日に開催されていることが多いので、柔道整復研修試験財団のホームページで確認しておいてくださいね。費用は20,000円です。受講される方は準備をしておきましょう。

出典:公益財団法人柔道整復研修試験財団 (zaijusei.com)

開業までの準備が一番大切

開業までは、約1年ほどの期間が必要です。その間は、施術管理者の要件を満たす工程や、接骨院を開業するまでの準備期間です。しっかり計画を立てて理想の接骨院の開業を目指しましょうね。

接骨院開業までのスケジュールを立てる

接骨院を開業するまでのスケジュールを念入りに組むことが大切です。はじめに開業準備を始める時期を明確にしましょう。

開業の約1年前から事業・資金計画を始め、開業エリアを選んだり、手続きを行ったりと準備を進めていきます。

開業までのスケジュールをしっかり組むことで、するべきことが明確になりますよ。

開業までの9つのステップ

接骨院を開業するまでには、9つのステップがあるので順を追って見ていきましょう。

  1. 事業計画を策定する
  2. コンセプトを考える
  3. 開業場所の候補地を検討する
  4. 開業資金を確保する
  5. 店舗の物件を選定する
  6. 店舗の内装や外装を施工する
  7. 施術機器を設置する
  8. 開業申請手続き
  9. 集客対策を行う

1. 事業計画を策定する

はじめに事業計画を策定します。接骨院を開業するための具体的な計画を立てます。工事費や人件費、医療器具にかかる費用、家賃などを細かく把握し、開業資金にどのくらい必要なのかを算出していきます。

事業計画を綿密に立てることで、後から必要なものが増えて資金が不足してしまうという事態を防ぎましょう。

開業資金を調達するときに、事業計画書を作成して金融機関や公的機関に見せる必要があるので、細かいところまでイメージを固めておいてくださいね。

2. コンセプトを考える

どのような接骨院を作りたいかコンセプトを明確にしていきましょう。どんなお客様に来ていただきたいのか、自分が提供したい施術は何なのかを決めておきましょう。

得意分野を絞ってコンセプトを選定することで専門性が増し、お客様が選びやすい医院になりますよ。開業前からブレないコンセプトを考えておくことがとても重要です。

3. 開業場所の候補地を検討する

開業場所の選定はビジネスの成功に大きく関わります。ターゲット層が集まりやすい場所なのか、アクセスの良し悪し、ライバルとなる接骨院など周辺の情報を調査してみましょう。また、怪我をしている方や車いすを利用している方への対応を行いやすくするために、周辺の段差や駐車場のチェックも大切です。

開業後に集客しやすいかどうかを見極めて、開業場所の候補地を検討してみましょう。

4. 開業資金を確保する

事業計画を明確にしたら、必要な開業資金を確保します。接骨院の開業には1,000万円程度の資金が必要といわれています。

自己資金でまかなえない場合は、開業資金を調達するために以下の4つの方法があるので検討してみてくださいね。

  1. 日本政策金融公庫からの融資
  2. 銀行・信用金庫からの融資
  3. 地方自治体の助成金制度
  4. 親族からの援助

5. 店舗の物件を選定する

開業エリアと開業資金の目処が立ったら、店舗の物件を選定します。開業のイメージにあった物件を選びましょう。賃貸の場合は、家賃が毎月かかります。固定費の予算を決めて慎重に検討することをおすすめします。

6. 店舗の内装や外装を施工する

物件が決まったら、店舗の内装・外装を施工します。開設する都道府県、保健所で定められている「構造設備基準」を確認し、基準を満たしているかどうかの確認を保健所で事前に行っておくと安心です。

施術の流れや動線を考慮して、レイアウトを考えます。動線が悪いと作業効率が下がって、利益率にも繋がってきます。

ターゲット層の患者様に合わせて内装や外装を考えましょう。患者様の居心地の良い空間にすることが重要です。怪我をしている方や、車いす利用者の人を考慮したバリアフリーの環境を整えることも検討してみましょう。

7. 施術機器を設置する

導入する施術機器は、施術の満足度に大きく影響します。患者様の年齢層や、メインにしたい施術メニューをきちんと踏まえた上で検討することが大切です。

医療機器の業者からアドバイスを受けたりもらったり、ご自身で自分で実際に体験してみたりして施術機器を選びましょうね。

8. 開業申請手続き

いよいよ開業申請手続きを行います。開業の手続きは7項目あります。るので、抜けがないよう一つに1つずつ確認していきましょう。

保健所へ施術所開設届の手続き

接骨院を開設した10日以内に、保健所に開設届けを申請します。申請時に必要な書類が6ついくつかあるので確認しておきましょう。書類に不備があると、申請できない場合があるので注意してくださいね。

  • 開設届け
  • 柔道整復師免許の原本とコピー本人確認書類
  • 平面図
  • 賃貸契約書の写し
  • 法人の登記簿謄本
  • 施術所までの案内図

地方厚生局へ受託委任取扱い契約の届出

保険請求を行うためには「受託委任取扱い契約」の届出を地方厚生局へ提出します。受託委任取扱い契約の届出が受理されるとすぐに保険を取り扱うことができるえるようになりますよ。

届出の際の必要書類は以下の通りとおりです。地域によって異なる場合があるので事前に確認しておきましょう。

  • 確約書
  • 柔道整復施術療養費の受託委任の取扱いに係る申し出
  • 施術管理者選任証明(開設者の他に施術管理者がいる場合)
  • 柔道整復施術療養費の受託委任の取り扱いに係る申し出(同意書)
  • 誓約書
  • 施設開設届の写し(保健所の受理印があるもの)
  • 柔道整復師の免許証の写し
  • 施術管理者研修修了証の写し
  • 実務経験期間証明書の写し

共済組合へ受領委任の申請

国家公務員・地方公務員の保険を取り扱うためには、共済組合にも受領委任の申請をします。この際ときの必要書類は柔道整復師の免許証の写し、確約書、申請書です。

防衛省等へ受領委任の取扱いの申請

防衛省にも受領委任の申請を行います。このときの必要書類は柔道整復師の免許証の写し、申出書、確約書、通知書です。

都道府県労働局へ労災保険指定医療機関の届出

接骨院、整骨院で労災の指定機関として指定を受けるためには、所轄する労働基準局に申請します。この際ときの必要書類は以下のとおりです。

  • 申請書
  • 病院施設等概要書
  • 労災指定病院等登録報告書
  • 知事届出事項に係る届出書の写し
  • その他労災診療費の算出に際して必要な事項の記載された書類

福祉事務所へ生活保護法等指定施術機関の届出

生活保護を取り扱う場合は、管轄の福祉事務所へ必要書類を提出します。地域によって必要書類が異なる場合があるので、確認しておきましょう。

  • 指定助産機関・施術機関指定申請書
  • 誓約書
  • 柔道整復師免許証の写し

税務署へ個人事業の開業届出・廃業届出等手続き

個人事業主として接骨院を開業する場合は、税務署への手続きが必要です。事業開始から1ヵ月以内に「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出してくださいね。 

9. 集客対策を行う

地域の人に認知してもらえるような集客対策を行いましょう。チラシを配布したり、公式ホームページを利用したりして、早めの対策が大切です。近年ではインターネットの普及も著しい為、SNSや、ブログの活用も重視しましょう。院内の様子や施術風景などを動画でアップしたり、スタッフ紹介をしたりして、見込み客に親近感を抱いてもらえると尚良いですよ。

また、開業してからも、紹介カードやリーフレットを作り口コミが広がる工夫が必要です。

開業で失敗しないための4つのチェックポイント

技術力だけが備わっていても、開業で失敗しないとは言い切れません。もちろん技術はとても大切ですが、その他にも力を入れておきたいポイントがあります。以下の4つポイントをチェックしてみてくださいね。

1. ターゲットやコンセプトは明確であるか

コンセプトとターゲット層は、開業する前にしっかりと固めておく必要があります。自分の得意分野はどの症状に特化しているのかを明確にしておけば、おのずと理想とするターゲットが集まってくるはずです。

「頭痛、腰痛、肩こりオールマイティーに施術します」のような曖昧あいまいなコンセプトだと、患者さんからは選ばれにくい傾向にありますので注意しましょう。明確でブレないコンセプトかどうか確認してみてくださいね。

2. ターゲットと合致する立地かどうか

検討中のエリアはターゲットが集まりやすい立地ですか?若い世代がターゲットの場合は、新興住宅地やショッピングモールの近くを選ぶとよいでしょう。対して、逆に中高年がターゲットの場合は、年齢層が高めの方人が多く住んでいるエリアを選びましょう。

ターゲットの人たちが来院しやすい立地かどうかはチェックが必要です。

3. 集客の方法は適切かどうか

開業して、新規患者を獲得するためには、集客がとても重要です。口コミを広げていくためには、公式ホームページ、チラシ、SNS発信など幅広く行なう必要があります。ターゲットが中高年の方の場合でもインターネットで情報収集をする人が多いため、ホームページやSNSの活用は力を入れて行いましょう。

4. 技術が未熟なまま開業していないか

患者さんは何かしらの不調に悩んで来院されます。リピートに繋げるためには「不調が改善した」「症状が軽くなった」という感動を患者様に与える必要があります。技術が未熟なまま開業してしまうと、患者様の信頼を得るのは困難です。正しい施術方法を身に着け、技術向上に努めましょう。

開業前にシェアサロンで経験を積んでから開業する方法も

これまで紹介したように、開業までにはいくつかのハードルがあり、実務経験も求められます。そこで紹介したいのがシェアサロンの活用です。

開業前にシェアサロンを活用することで、リスクを最小限に開業や集客の経験をつむことが可能ですよ。

シェアサロンとは?

シェアサロンとは、整体や整骨院などのビジネスのために、施術スペースや必要な設備を必要なときだけ有料で借りられるサービスです。時間制や月極で利用できるため、店舗を持たずに開業することが可能ですよ。

シェアサロンは、駅の近くなど立地の良い場所にあることが多く、集客しやすい環境で営業できるのも特徴です。全国各地に存在するため、開業エリアを選ぶときにいろいろな地域を見ることもできますよ。

柔道整復師がシェアサロンを利用するメリット

柔道整復師がシェアサロンを利用するメリットは、低コストで開業ができ経験を積めることです。

シェアサロンは初期費用がかからないため、失敗するリスクが少なく済みます。初めて初めから接骨院を開業する場合、となると1,000万円程の費用が必要です。しかしシェアサロンを利用して開業をするとで営業を始めれば、初期費用はほとんどかかりません。

シェアサロンの利用料のみで開業が営業できるので、低コストで済みます。シェアサロンでの営業中も経験を積めるため、リスクを恐れずに自分だけの接骨院を開くことが可能です。

また、好立地のシェアサロンで営業することで「どのようなどんな患者様さんが多いのか」「何がきっかけで来院につながるのか」などの集客力の向上にもつながります。

低コストで、実務経験と集客力を身に着けられるのが、シェアサロンを利用する大きなメリットです。

まとめ

柔道整復師が開業するために必要なものと、失敗しないためのポイントについて解説しました。

独立して接骨院を開業するまでには、経験を積むことと開業までの計画をしっかり組むことがとても重要です。理想の接骨院を作るために、ブレない信念とコンセプトを持って準備を進めていきましょう。

将来の開業に向けて経験を積みたいと思う人は、シェアサロンを活用してみるのもおすすめですよ。

【あわせて読みたい記事】
レンタルサロン(シェアサロン)で開業!開業届などの必要事項や失敗を防ぐには?
セラピスト開業のためのお金のガイドブック 初期費用やお金の借り方
エステサロンの開業に必要な7つのステップ
開業したいセラピスト向け!開業方法5パターン別メリット・デメリット
ネイルサロン向けの賠償保険とは?補償内容とおすすめ保険7選