【会話例あり】セラピストの接客はここで差がつく!上手なトークの流れとコツ

優秀なセラピストが実践している、お客さまの心を掴む接客トークのコツをご紹介します。

技術に加えて、お客さまに寄り添った接客トークができれば顧客満足度のアップに繋がり、リピーターを増やすことが可能です。

接客に自信のない方や開業を検討している方は、ぜひこの機会に自分の接客トークを見直してみましょう。

セラピストがお客様との信頼関係を築くための5つの接客方法

接客をする上で1番優先して考えたいのは、お客様との信頼関係を構築することです。

お客様との信頼関係が築けていないのに、次回予約の勧誘やオイルやパックなどといった販促商品の押し売りをしてしまうと、かえってお客様を遠ざけてしまう原因になります。

まずはお客様の心の壁を取り払ってもらうことが重要ですが、実際にどのような方法で信頼関係を作っていくのでしょうか。

ここでは、お客様との信頼関係を築くための5つのポイントを解説していきます。

①お客様の話を聞き出す質問をする

お客様が、自分の話をしやすいような質問を事前に考えておくことが重要です。

お客様の話を聞き出すことは顧客理解という目的もありますが、ここではお客様に打ち解けてもらえるような内容を意識しましょう。

そのため、他愛のない話で問題ありません。地域の話や天気の話、お客様を軽く褒めるのもおすすめです。

この方法は、相手の心を溶かすという意味で「アイスブレイク」と呼ばれています。

お客様の話を聞き出すことが重要というのは、接客において当たり前のことだと思うかもしれません。

しかし、実際は、会話を盛り上げるために延々と施術者自身の話をしてしまう方も意外と多いものです。

1度初心に帰って、自分の接客トークを見直してみましょう。

 ②お客様の真の悩みを探る

お客様がどのようなきっかけで来店されたか、どのような悩みを解消したいのかなどを探っていきましょう。

会話を通じて、お客様の生活習慣や癖、立ち仕事なのか座り仕事なのかなどを知ることで、お客様が本当に悩んでいることを導き出します。

お客様にとっては、1回1回の施術が非日常の体験です。

新規のお客様の場合、1回目の施術は、リピートするかしないかを決める重要な体験となります。

お客様が施術を受けることによってどのような結果を求めているのか、じっくりと観察しましょう。

お客様自身がまだ気づいていない課題も見つかるかもしれません。

お客様の反応を見つつ、セラピストから施術方法を提案すると喜ばれるケースもありますよ。

③お客様の本質を知る

お客様の本質を見極めて、その方に最適な心地の良い接客を目指しましょう。

とはいえ、限られた来店時間の中でお客様の本質を完璧に見極めることは非常に困難なことです。

まずはサロンでの時間をなるべく快適に過ごしてもらうために、小さなことからお客様の情報を集めていきましょう。

例えば、快適に感じる空調の温度、会話がしたいか落ち着いて過ごしたいのか、指圧の力の強さなど、基本的なことから観察していきましょう。

こういった顧客理解を深めていくことで、少しずつリピーターが増えていきます。

④わかりやすく丁寧な説明

カウンセリングは、お客様のわかりやすい言葉で丁寧に説明することが重要です。

同じ施術内容のメニューでも、説明の仕方によって、顧客満足度に大きく差がでてしまいます。

お客様がしっかりと施術内容に納得できることが、おのずと満足度の高いサービス提供へ繋がりますよ。

 例えば、料金・所要時間・施術箇所などはわかりやすくしっかりと説明するのを意識してください。

これらの説明を怠ると、最悪の場合クレームにもなりかねません。

カウンセリング時にはお客様に十分な説明ができるようにしておきましょう。

⑤目を合わせて笑顔で接する

コロナ禍ということもあり、近頃はお客様もセラピストもマスクで対面することがスタンダードになっています。

きちんと目を合わせて会話をすることは接客の基本ですが、マスクによって目の印象は以前よりもさらに大きくなっています。

たとえば、良く見受けられるのが、「目が笑っていない」笑顔の接客です。

口元は笑っていても、マスク姿では見えないのでお客様からは笑顔に見えません。

目を細めたり、開いたりして表現するだけで、お客様からの印象が良くなる傾向があります。

特に接客トーク力の自信が無い方は、目線を合わせて会話したり笑顔を心がけたりするだけでお客様からの印象がアップしますので、常に意識しましょう。

セラピストが接客力をアップする方法

「お客様との会話で緊張してしまう」「会話がもともと苦手で人見知り」などのお悩みをお持ちのセラピストの方も多くいらっしゃるでしょう。

最初から上手にできるセラピストは1人もいません。

接客トークは、日々経験しながら培っていくスキルです。

ここでは、接客力をアップさせるために明日から実践できる方法をご紹介します。

場数を踏み、挑戦し続ける

接客力を身につける1番の近道は、ずばり場数をこなしていくことに尽きます。

さまざまなお客様と接して、まずは対人コミュニケーション力を鍛えましょう。そこから、接客トークのレパートリーを増やしていきます。

「聞く力」と「話す力」の両方が鍛えられれば、お客様の求めていることが理解できるようになっていきます。

お客様の求めていることがわかれば、お客様がさらに満足できる内容を提案でき、単価アップや集客の安定にも繋がりますよ。

また、流れで接客するのではなく、一人ひとりに新しい試みを試しながら、自分だけの接客スタイルを確立できるように目指していきましょう。 

お客様に興味・関心を持つ

接客する上で、お客様へ強く興味・関心を持つのは大変重要です。

ここで特に重要なのは、「心から」興味を持つというのがポイント。

客観的な視点で接するのももちろん大切なのですが、セラピストの立場ではなく1人の人間として関心を持つように意識してみてください。

個人の視点からもお客様へ関心を持つことで、今まで気づけなかったお客様の本心や悩みなどを解決できる糸口が見つかるケースもあります。

お客様に興味関心を持つことで、一人一人のお客様に最適な接客ができるようになるでしょう。 

正しい言葉遣いを身につける

お客様に接する際は、正しい言葉遣いを心がけましょう。

接客の時のみ急に言葉遣いを変えるのは難しいので、仕事以外でも普段から正しくキレイな言葉遣いを意識して生活するのをおすすめします。

誤った言葉遣いで接客していると、印象は悪くなくてもそれだけで信頼されにくくなってしまうことも。

間違えやすい言葉遣いの例は以下の通りです。

×「お名前頂戴してもよろしいでしょうか?」→〇「お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

×「本日のメニューは○○でよろしかったでしょうか?」→〇「本日のメニューは○○でお間違えないでしょうか?」

×「○○円からお預かりします」→〇「○○円お預かりします」

 正しい言葉遣いを心がけることで、お客様からの評価もさらに高まるでしょう。

お客様の特性に合わせる

それぞれのお客様に合わせた、接客のアプローチ方法を使い分けましょう。

どのようなお客様にも平等に対応できるのは大変素晴らしいことです。

しかし、より顧客満足度の高い接客サービスを目指すなら、思いやりのあるホスピタリティの高い接客力が必要です。

例えば、若い世代のお客様には親しみやすさを持ってもらえるように明るい接客を意識しましょう。

一方で、年配の世代のお客様にはリラックスして過ごしてもらえるように落ち着いたトーンでより丁寧な言葉遣いを心がけましょう。

お客様に合わせた接客を意識することで、満足度をアップするだけでなく、クレームも防ぐ効果も期待できますよ。

力加減は適切か尋ねる

力加減を尋ねて、お客様が心地よく感じる最適な力加減を見つけ出しましょう。

ただし、細かく聞きすぎてしまうのはあまりおすすめできません。

なぜかというと、技術に自信がないと思われてしまう可能性があるからです。

どんなに接客力のあるセラピストでも、お客様は技術のないセラピストに施術を頼みたくありませんよね。

まずは自分の技術を磨き、お客様が痛みを感じる部分や力の強さを徹底的に研究するのが大前提です。

ただし、最適な力加減には個人差もあるので、新規のお客様には必ず尋ねるようにしましょう。

心地よさを作る

お客様にとっての心地よさとは、一体どのようなポイントがあるのかを考えてみましょう。

心地よさは、あらゆる要素から成り立っています。接客でお客様の心地よさを引き出すポイントは、以下の通りです。

心地いい接客でお客様をもてなしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

・会話をしたいかしたくないかによって、話しかけるタイミングを調節する

・「いつもありがとうございます」「ごゆっくりお過ごしください」などプラスαのお声がけをする

・必要以上の勧誘、押し売りをしない

・説明は簡潔に短く、わかりやすく説明する

・所要時間内に施術を行うが、急いでいる素振りを感じさせないように努める

・目線を合わせて、笑顔の接客を心がける

【シチュエーション別】セラピストの会話例

実際の接客シーンは、どのように繰り広げられているのでしょうか。

ここでは実際の接客シチュエーション別に、セラピストの会話例を厳選してご紹介します。

すぐに実践できるやり方なので、接客に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

会話例①カウンセリングでお客様の課題を聞き出す

セラピスト:「今日はどのようなことでお悩みでしょうか。お痛みのある箇所はございますか?」

お客様:「はい。腰が硬くこわばっている感覚で、痛みを感じます。」

セラピスト:「かしこまりました、お辛いですね……。どのような時に1番痛みを感じますか?」

お客様:「実は家に小さな子供がいて、おんぶや抱っこする時に痛みがあって辛いんです。」

何に悩んでいるのか質問する

まずは、何が原因で来店したのかを質問してみましょう。ここでざっくりと施術内容や流れを決めることができ、所要時間も計算することができます。

痛む箇所や悩みを聞いた後は、共感する一言も添えるのもベストです。

どんな時に辛いのか質問する

どんな時に辛いのかを聞くことによって、お客様の生活習慣が見えてきます。

体の症状の具合を実際に触れて確かめ、突発的な症状なのか慢性的な症状かを調べましょう。

症状の緩和にどれくらいの期間が必要か・どのような施術内容で進めていくのかなどの目安も立てられますよ。

会話例②お客様が施術に対して不安を抱いている

セラピスト:「こんにちは。本日は、アロマトリートメント90分コースでお間違えないでしょうか?」

お客様:「はい。お願いします。」

セラピスト:「ではこれから始めさせていただきますね。なにか、不明点やご希望はございますか?」

お客様:「実は、前に他店で施術を受けた時に揉み返しが次の日痛くて…」

セラピスト:「かしこまりました。本日のアロマトリートメントでは、通常のマッサージとは違ってオイルを使用しますので、強い揉み返しは比較的少ない傾向にありますよ。差し支えなければ、施術中に細かく力の加減をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

お客様:「ありがとうございます!よろしくお願いします。」

どのような施術を行うのか説明する

施術に入る前に、どのような施術内容かしっかりと説明しましょう。

その上で、希望や不安点が無いかどうか確認してください。お客様によっては施術中に痛みを感じても言い出せず、そのまま我慢してしまう方も少なくありません。

事前に施術中痛みの有無を聞いて良いかどうかを尋ねることで、お客様も力の加減を伝えやすくなります。

会話例③お客様の緊張をほぐしたい

セラピスト:「こんにちは。本日担当させていただきます○○です。よろしくお願いいたします。」

お客様:「よろしくお願いします。」

セラピスト:「今日は外の気温が高くてすごく暑いですね。冷房の温度は問題ございませんか?」

お客様:「はい。丁度いいです。」

セラピスト:「最近は冷房で体が冷えてむくみやすくなっている方が多くて…お客様はお辛いところございませんか?」

お客様:「実は仰る通りで…最近体が冷えやすくて足がむくみやすいんです。」

美容や健康など気になる話題を挙げる

 美容や健康に関する話題は、サロンに来店するお客様のほとんどが関心が高く、無理なくお客様の悩みを引き出すことができます。

また、それぞれの悩みに寄り添うことで、お客様に最適な施術内容を提案できますよ。

お客様に合わせた施術内容を提案できれば、満足度が高まりリピーターに繋げやすくなります。

まとめ

セラピストとしての接客は、お客様一人ひとりに合わせた接客でおもてなしするために「観察力」が必要になります。

適切な質問を投げて、お客様が心の底から求めていることを探っていきましょう。

また、会話を盛り上げたいからといって、自分の話ばかりではお客様の情報が掴めません。

お客様が自分から話してくれるような質問を心がけてくださいね。

そして、時には他のセラピストの施術を受けて、良いと思ったところ、悪いと思ったところを自身の施術に活かすことも重要です。

技術だけでなく、接客力も高く誰からも愛されるようなセラピストを目指していきましょう。

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