自宅ネイルサロンってどうなの?始め方や費用・メリットとデメリットについても徹底解説!

本記事では自宅ネイルサロン開業の始め方やメリット、デメリットについて紹介します。開業までの手順も詳しく紹介するので、自宅ネイルサロン開業を検討している方は参考にしてください。

ネイルサロンを開業するために必要な資格 

ネイルサロンを開業するためには、特別な資格は必要ありません。

しかし、プロとして活躍したい方はネイリスト技能検定試験やジェルネイル検定といった民間資格を取得するのがおすすめです。

多くの資格が実技試験と筆記試験をクリアすれば取得できるため、スクールに通う必要はありません。資格を取得しておけば後に講師やスクールを開くこともできるので、取得しておきたいところです。

自宅ネイルサロンを開業するための手順

ここからは自宅でネイルサロンを開業するための手順を紹介します。

  1. 目標やコンセプトを決める
  2. 管理会社への確認
  3. 必要な資金を準備する
  4. 許可・届け出の申請
  5. 備品を揃える
  6. 内装の空間をつくる
  7. 集約

1.目標やコンセプトを決める

まずはサロンの目標やコンセプトなど事業計画を立てましょう。

ネイルサロンはエステサロンや美容院に比べ、メニューの幅が狭く競合との差別化を図るのが難しい業種です。そのため、ネイルサロンのコンセプトを確立し、ターゲット層を絞ることが大切です。他にも差別化を図るためには、ネイルデザインのセンスや技術、完成までのスピードも重視すべき部分です。

2.管理会社への確認

マンションやアパートなど集合住宅で開業する場合は、管理会社へ確認しておきましょう。

マンションには住宅専用と店舗利用可能の2種類があり、住宅専用のマンションで無断開業してしまうとトラブルに繋がる可能性があるので注意しましょう。

自宅では開業許可が降りず、他の賃貸物件を探さいないと行けない事態になることもあるため、早めに管理会社へ問い合わせるのがおすすめです。

3.必要な資金を準備する

自宅ネイルサロンは、店舗型ネイルサロンに比べ必要資金は抑えられるのがポイントです。

店舗型ネイルサロンの開業には約210万円程資金が必要といわれていますが、自宅ネイルサロンは約30万円〜60万円で開業可能です。

ここからは必要資金の細かい内訳について紹介します。

・材料費

初期投資として、施術に必要なネイル台やデスク、ライトなどの購入が必要です。ほかにもジェルやパーツを揃えると50万円程度かかります。

ネイルサロンの材料費は、施術料の3〜5%と考えて、材料を選ぶと良いでしょう。

・運用経費

ネイルサロンを開業するにあたって集客ツールの導入を検討している方も多いでしょう。

有料ポータルサイトやチラシ広告など使用するツールによって費用は異なりますが、多めに費用を見積もっておきましょう。

4.許可・届け出の申請

個人事業主として開業する場合は、開業届を税務署に提出しましょう。青色申告をするならば青色申告事業所の届け出の提出も必要です。

会社として法人化する場合は、法人設立に関する手続きを税務署・法務局にて手続きができます。

5.備品を揃える

備品を揃える際は、ネットショップ・ドラッグストアや100円均一ストア・プロ御用達の卸屋など様々なショップを利用するとコストを抑えられます。

・インテリア

インテリアはIKEAやニトリ、ネットショップで購入するのがおすすめです。

ネットショップであれば品揃えが豊富な上に、わざわざ買いに行く手間がかからないのがメリットです。しかし、実物を確かめられないため、実際の使用感と異なる可能性も。デスクや椅子などは実店舗で購入し、小物などはネットショップで購入するのが良いでしょう。

・備品

日用品やネイルに使う消耗品は、ドラッグストアや100円均一ストアなどでコストを抑えて購入しましょう。お店によってはポイントが貯まる場合もあるため、継続して購入する消耗品はポイント等を使ってお得に購入できる方法を探してみると良いでしょう。

・ネイル用品

ネイル用品を販売しているプロ御用達の卸屋は、インターネット通販を行っており24時間好きな時間に購入できます。

実店舗を構えているショップもあるため、自分の目で確認してから購入することも可能です。

6.内装の空間をつくる

サロン内の導線やレイアウトを設計しましょう。

施術スペースはなるべく生活感を無くし、サロンの空間を作ることが大切です。リビングの一角を施術スペースとして利用する場合は、カーテンレールを敷くなどして、生活スペースと分けるのがおすすめです。

7.集客

集客方法はSNSやポータルサイト広告など多くのツールがあります。

自宅ネイルサロンの場合は、周辺住宅へのポスティングが効果的です。ほかにも近くの飲食店にチラシや名刺を置いてもらうよう営業するのも良いでしょう。

・SNS

SNSは主にFacebook・Instagram・Twitterがあります。

Facebookを利用している年齢層は30代や40代が多いのが特徴です。また、検索エンジンで上位表示されやすいので、店舗の情報をより幅広いユーザーにアピールしやすく集客しやすいツールでもあります。投稿は友達の友達まで表示されるため、幅広い集客が期待できます。

Instagramは、20代〜40代と比較的幅広い年齢層が利用している上に、女性ユーザーが多いのがポイントです。投稿が届くのはフォロワーのみですが、ハッシュタグを利用すれば興味のあるユーザーへも投稿が表示されます。画像投稿メインなため、ネイルデザインを投稿するのに適しています。

Twitterは、他の2つのSNSに比べ国内ユーザーが最も多いのが特徴です。投稿がリツイート(拡散)されれば、不特定多数に拡散され、そこで一気にツイートが認知されます。

若い女性や主婦層への集客を望んでいる場合は、Instagramがおすすめです。

・ブログ

ブログは低コストで幅広い層を集客できるツールです。

ネイルのデザインを掲載したり、サロンの雰囲気写真を掲載したりすることで、サロンの強みをアピールできます。

SEO対策を施し検索エンジンの上位に表示することで、より集客を期待できます。

・ホームページ

ホームページは、サービス内容の掲載はもちろん、予約ページも組み込めるため、集客には最適なツールです。

サロンのコンセプトが伝わるようなホームページにすることで、サロンのイメージが湧きやすくなります。作成する際は、コンセプトにこだわって作成するのがおすすめです。

自宅ネイルサロンのメリット・デメリット

自宅ネイルサロン開業には、時間を有効活用できたり、コストを抑えて開業できるなど様々なメリットがあります。しかし、自宅ネイルサロンならではのトラブルやデメリットも存在します。

メリットとデメリットをチェックし、慎重に考えてから開業準備を行いましょう。

ここからは自宅ネイルサロンのメリットとデメリットを紹介します。

自宅ネイルサロンのメリット

  •  初期費用が削減できる
  •  自由な働き方が実現できる
  •  家事との両立がしやすい

初期費用が削減できる

自宅以外でネイルサロンを開業する場合は、賃貸物件の初期費用や内装工事費がかかります。

しかし、自宅であれば初期費用がかからないため、初期費用や運営費用を削減できます。コストを削減できるため、開業に失敗した際のリスクやコストを減らせるのもポイントです。

自由な働き方が実現できる

自宅サロンは定休日や営業時間を自分で設定できるため、自由度の高い働き方を実現できます。

「子供が小学校に通っている昼間だけ営業したい」「家族の時間を大切にしたいから土日は休みたい」などライフスタイルに合わせられるのが嬉しいですね。

家事との両立がしやすい

仕事をしながらも自宅にいれるため、予約が入っていない時間は家事をこなすこともできます。

サロンに勤めていると通勤時間などで時間を取られてしまいがちですが、自宅サロンであれば時間を有効活用できます。

自宅ネイルサロンのデメリット

  • プライベート情報の安全性
  • 生活感がでてしまう
  • セキュリティ面から集客がしにくい
  • プライベートとのメリハリが必要
  • クレーマーへの対応

プライベート情報の安全性

自宅サロンを開業するということは、住所はもちろん、家の内部を知られるリスクがあることを理解しておきましょう。

なるべくプライベートな情報はお客様の目に付く場所に置かないようにしましょう。

SNSやホームページに掲載する住所は、番地まで掲載せず、予約者のみに番地を伝えるなど工夫するのがおすすめです。

生活感がでてしまう

自宅サロンは、自宅の一角を使用するためどうしても生活感が出てしまいます。さらに子供やペットがいる場合はさらに生活感が増してしまうことも。

アットホームな雰囲気になりすぎないよう、生活空間との仕切りを作ったり、シンプルな家具で統一したりなど生活感を消すように意識しましょう。

セキュリティの面から集客がしにくい

自宅サロンは店舗型サロンに比べて、場所が分かりづらいことが多い上に、セキュリティの面からも集客がしづらいといった部分があります。

セキュリティ面に配慮し、防犯カメラを設置するなどして、セキュリティ強化をしつつ集客しましょう。

プライベートとのメリハリが必要

空き時間に家事をできるといったメリットもありますが、人によってはずっと仕事をしているような感覚になってしまいオンオフを切り替えられないことも。

通勤することで仕事モードへ切り替えているという人や気持ちのオンオフをつけるのが苦手な方は、メンタル面で苦労するかもしれません。

クレーマーへの対応

施術後の仕上がりや接客などに対してクレームを入れてくるお客様もいます。1人でサロンを経営していると相談できる仕事仲間もおらず悩んでしまい大変な思いをする可能性も。

また、自宅でサロンをしていると、クレーマーに待ち伏せされたり、嫌がらせをされたりする可能性もゼロではありません。

デメリットへの対処法

自宅サロン開業にはデメリットが存在しますが、工夫を施すことによってデメリットを緩和することも可能です。

ここからはデメリットへの対処法を紹介します。

プライベートな情報を漏らさない

家族のプライバシーを守るためにも、家族の氏名や写真の公開は控えましょう。

また施術中にお客様と会話する際には、なるべくプライベートな話は避けることをおすすめします。

シェアサロンを利用する

自宅サロンのセキュリティが不安な方は、シェアサロンを利用するのもおすすめです。

シェアサロンは施術に必要な備品が揃っており、好きな時間だけ借りられます。1時間ごとに料金が設定されているため、自宅サロン同様に好きな働き方の実現可能です。

セキュリティ会社と契約をする

セキュリティ会社と契約し、防犯対策を行うのもおすすめです。

セキュリティ会社によっては被害に応じて保険金や修復費用が下りる補償制度が付いているので、被害にあった際も充実の補償を受けられます。

プライバシーを守りながらサロン経営を行おう!

自宅サロンはメリットだけでなく、デメリットも存在します。スムーズにサロン経営するためにも、開業前にトラブルやデメリットへの対処法を考えておきましょう。

自宅サロンで夢のサロン開業へ向けて頑張りましょう!

この記事を書いた人:斎藤あや|ネイリスト

ネイリスト歴6年。セルフネイラーから独学でネイリスト検定3~1級までを取得。都内の大手サロンから個人サロンまで3社を経験し、現在は美容分野中心のWebライターとして活動中。1児の母。

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