サロンの1席分をレンタルして営業を行う新しいスタイルのサロンのあり方として近頃話題の【面貸し】。同時に、巷ではレンタルを前提としたシェアサロンも増えてきています。本記事では、面貸しとの違いはどのような点があるのか、メリット・デメリットに加えて利用料金も比較しながら解説していきます。
面貸しとは？シェアサロンや業務委託との違い
最近ではレンタルを前提に内装から作られているシェアサロンや、業務委託で働くサロンワーカーも多いですよね。
ここでは、面貸しのサロン・シェアサロン・業務委託サロン、それぞれの特徴をご紹介します。
面貸しサロンとは
「面貸し」とは、サロンの1席分をレンタルして自分の顧客を施術する、新しい形のサロンワークのことです。サロンに雇用されず、個人事業主としてフリーで働いているサロンワーカーが多いようです。
面貸しのサロンでは、自分の顧客のみを施術するため、売り上げはすべて自分が受け取ることができます。ただし、それに伴い集客も全て自分で行う必要があるうえ、借りているスペース分の費用を売り上げからサロン側に支払わなければいけません。
シェアサロンとは
面貸しとは違い、内装を個室ごとに1室ずつ分けて作っているサロンが多く、個室ごとに料金を支払っていくのを前提に作られたサロンです。レンタルを前提として内装が作られている場所もあるため、プライベート空間が確保できるのも特徴です。特に大切な顧客をおもてなしするために利用する方も多いようです。
また、個室だけでなく設備や道具などもレンタル可能なサロンが多く、自分の施術したいサービスによって利用するサロンを変更できるのも魅力のひとつです。
業務委託サロンとは
業務委託サロンは、そのサロンが集客した顧客への施術を委託されて働くスタイルのサロンです。サロンのスタッフの一人として、業務委託されたサロンの施術を行います。面貸しサロンとの違いは、自分が集客した顧客を施術するのか、サロンが集客した顧客を施術するのかという点に違いがあります。
自分で集客を行う必要がないため、フリーで働いている方にとっては多少気楽に感じるかもしれません。しかしサロン側に支払う歩合分が面貸しよりも割高に設定されています。フリーでありながら、雇用されている状態に近いのが業務委託の特徴です。
面貸しサロンで働くことのメリット
面貸しサロンで働くと、どのようなメリットがあるのかを詳しくチェックしていきましょう。
経費を安く抑えることができる
店舗型のネイルサロンは、物件を獲得するための初期費用や内装工事費用がかかってきます。テナントのような店舗物件なのか、マンションの1室を活用して開業するのかでも費用に大きく差が出るでしょう。対して、面貸しサロンであれば店舗の内装に関わる費用はかからず、店舗を持つよりも固定費を抑えることができます。
仕事の自由度が高くなりやすい
自宅の一角をネイルスペースとして開業する場合は、初期費用がほとんどかからず内装工事もほとんど必要がないため少額で抑えられます。また、開業後の賃料もかからないため金銭面で多少余裕のある営業ができます。その一方で住所の公開をする必要もあるため自宅への集客がしにくいというデメリットもあります。面貸しサロンであれば、自宅サロンほど住所やセキュリティを気にせずに仕事をすることができるでしょう。
店舗を独立開業するよりもリスクを軽減できる
店舗を持たずに顧客の自宅へ訪問施術を行うネイリストも増えています。地方ではキャンピングカーの内装をネイルサロン仕様に改造して、移動型のネイルサロンを営業しているサロンも存在しています。
しかし、これらの方法では交通費や車の維持代など費用が必要になるため、より初期費用を削減したい方は面貸しサロンやシェアサロンがおすすめです。
初期費用を抑えることができる
自分で一からテナントを借りて独立するには、美容師であれば約1,000万円・ネイリストであれば約200万円・セラピストであれば約600万円と言われています。あくまで相場なので出店地域や店舗の規模によって前後しますが、初期費用を用意するのは簡単なことではありません。
その点、面貸しサロンで働くなら初期費用を抑えてすぐに顧客の施術に入れるため、自分の顧客作りに専念できます。
人間関係のストレスを減らしやすい
同じサロンで長く勤めていると起こりがちなのは、人間関係のトラブルです。サロンワークを辞めてしまう多くの方が、人間関係による理由で辞めてしまうケースはもはや珍しくありません。
面貸しサロンは借りているサロンに雇われているわけではないため、煩わしい人間関係のストレスを減らすことが期待できます。
面貸しサロンの他にもシェアサロンを利用する方法もあります。シェアサロンサービスminoribaでは公式LINEから店舗の空き状況を確認できますよ。
面貸しサロンで働くことのデメリット
面貸しサロンで働くことは、デメリットも存在します。デメリットもしっかりと把握して、面貸しサロンで働くのが自分に適しているのかを考えていきましょう。
税務・経理業務の処理に手間がかかる
面貸しサロンで働くということは、個人事業主になるということです。つまり、サロンで雇われているわけではないため、給与計算や税金関係などの経理業務はすべて自分で行わなければなりません。
自分のペースで好きな時間に働くことができる一方で、顧客が増えて売り上げが上がれば上がるほど、事務処理に追われることになります。自分自身が損をしないためにも、税金関係の知識も必要です。
収入が安定しにくい
面貸しサロンは集客のしづらさもデメリットだと言えます。少々厳しく聞こえるかもしれませんが、面貸しサロンで働くなら自分の顧客が一定数ついているというのを前提として考えましょう。
既存のリピーター客をこなしつつ、安定した売り上げを作るには新規客の集客にも時間を割かなければいけないため、最初のうちは自分のペースで好きな時間に働く、というのは少々厳しいかもしれません。
社会的信用が低くなる可能性がある
面貸しサロンで働いていてフリーランスとしてしっかりと収入が安定している方でも、個人事業主というだけで会社員よりも社会的信用が低くなってしまうというのが現実です。
例を挙げると、新しくクレジットカードを作りづらくなったり、ローンを組むのが難しくなってしまったりといったケースが実際にあります。
自分で集客を行う必要がある
面貸しサロンでは場所を提供するのみです。そのため、自分が施術する顧客はすべて自分が集客を行う必要があります。
リピーター顧客がいたとしても、その顧客全員がサロンを移動してまで自分についてきてくれるかどうかは、新しい業態になって始めて見なければ確証は持てないものです。集客が安定するまでの運用資金は確保しておいた方が良いでしょう。
面貸しサロンを利用して稼ぐ場合の報酬の計算方法
面貸しサロンを活用して、どんどん売り上げを作りたいという方向けに報酬の計算方法を解説していきます。報酬額の決め方を理解して、面貸しサロンで働くイメージを掴みましょう。
サロンのオーナーと利用者の関係
面貸しサロンオーナーは、雇い主ではありません。オーナーから給与が支払われるわけではなく、自分が施術した顧客の売り上げが自分の報酬となります。報酬の中から、面貸しサロンのレンタル代をサロン側へ支払うという流れです。
レンタル代の支払い方はサロンによって異なり、レンタルルームのような時間制や売上額に応じた歩合制、月にまとめて支払う月額制などがあります。
面貸しサロンの料金形態！5都市別に相場を比較
面貸しサロンを実際に利用する際の料金相場について解説していきます。都市別に5箇所ごとでまとめていますので、お近くの地域の相場料金を参考にしてくださいね。
面貸しサロン：歩合制（成果報酬型）の相場
売り上げの金額によって面貸しサロンの利用料金が変わる、歩合制の面貸しサロンの料金相場を都市別にまとめています。
札幌のサロン
札幌の歩合制面貸しサロンの料金相場は、売り上げの30％～40％前後です。歩合制よりも月額制の面貸しサロンが多いように見受けられますが、歩合制のサロンは売り上げの還元率が高めなのも特徴です。
東京のサロン
東京の歩合制面貸しサロンの料金相場は、売り上げの55％前後です。売り上げの還元率は地方に比べると少々低めの設定ですが、集客率は侮れません。サロンによっては売り上げに応じて還元率をアップするサロンもあります。
大阪のサロン
大阪の歩合制面貸しサロンの料金相場は、売り上げの45～50％前後です。面貸しに特化したサロンも多く、売り上げに応じて還元率がアップするサロンも多く見受けられます。
名古屋のサロン
名古屋の歩合制面貸しサロンの料金相場は、売り上げの45～55％前後です。車通勤ができるサロンも多いので、車利用の顧客に対する集客も安心です。
福岡のサロン
福岡の歩合制面貸しサロンの料金相場は、売り上げの40～50％前後です。東京以外の他都市に比べて面貸しサロンの数が豊富ですので、希望に合ったサロンがきっと見つかりますよ。
面貸しサロン：月額制の相場
月ごとにまとめて利用料金を支払う、月額制の面貸しサロンの料金相場を都市別にまとめています。
札幌のサロン
札幌の月額制面貸しサロンの料金相場は、15～20万円前後です。月額制はもちろんですが、歩合制や時間制など希望に応じた支払方法が選べるサロンが多いようです。
東京のサロン
東京の月額制面貸しサロンの料金相場は、20万～30万円前後です。平日のみ利用プランや土日祝のみ利用プランなどもあり、自分に合った利用方法が選択できます。
大阪のサロン
大阪の月額制面貸しサロンの料金相場は、25万円前後です。梅田が最も面貸しサロンの数が多く見受けられました。
名古屋のサロン
名古屋の月額制面貸しサロンの料金相場は、25万円前後です。アイリスト席を設けているサロンもあり、用途に合わせて利用できるのが嬉しいですね。
福岡のサロン
福岡の月額制面貸しサロンの料金相場は、25万円前後です。月額制はもちろんですが、歩合制や時間制など希望に応じた支払方法が選べるサロンが多いようです。
面貸しサロン：時間制の相場
利用した時間分のみ料金を支払う、時間制の面貸しサロンの料金相場を都市別にまとめています。
札幌のサロン
札幌の時間制面貸しサロンの相場は、2,000円前後です。美容師だけでなく、ネイリストやアイリストも利用できるような複合型のサロンが多く見受けられます。
東京のサロン
東京の時間制面貸しサロンの料金相場は、2,700円前後です。顧客の施術だけでなく、撮影スペースとしても営業しているオシャレな内装のサロンが増えています。
大阪のサロン
大阪の時間制面貸しサロンの料金相場は、2,000円前後です。1時間550円～といった1,000円以下でレンタルできる格安な面貸しサロンも豊富です。
名古屋のサロン
名古屋の時間制面貸しサロンの料金相場は、2,000円前後です。美容師向けの面貸しスペースも豊富で、必要最低限の荷物があれば施術できるのが嬉しいですね。
福岡のサロン
東京の時間制面貸しサロンの料金相場は、2,200円前後です。プライベート空間が重要視された高級感のある面貸しスペースが多く見受けられました。
まとめ
技術や集客に自信があっても、開業資金に不安があってなかなか独立に踏み出せないサロンワーカーの方も多いことでしょう。しかし、面貸しサロンを活用すれば多少資金面に不安があってもすぐに独立への1歩を歩みだすことができますよ。
今もなお急増している面貸しサロンを上手く利用して、働き方の自由と収入アップを同時に叶えてみませんか？
15分単位でお好みの空間を借りることができるシェアサロンサービスminoribaの利用もお勧めです。
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