未経験でもエステサロンを開業することは可能です。開業するためには、技術や知識を身に着けてから開業する必要があります。本記事では、未経験でもエステサロンを開業する方法を紹介しています。また、レンタルサロンを活用し、コストを下げて開業する方法も解説します。
未経験でもエステサロン開業は可能
未経験でもエステサロン開業は可能です。しかし、経験やスキルが無いと稼ぐことは難しく、開業前にある程度の技術や知識を身につける必要があります。すぐに開業するのではなく、事前に勉強期間として技術や知識を身につける期間を設けましょう。
エステサロン開業に必要な3つのノウハウ
ここからはエステサロン開業に必要な3つのノウハウを紹介します。開業前にノウハウを身に着けてスムーズにエステサロンを開業しましょう。
技術力(施術、カウンセリング力、美容知識)
エステサロンを開業するにあたり、技術力は必須です。痩身やフェイシャルといった技術力や、施術を勧めるカウンセリング力は、現場で経験を積んだり、スクールに通って学んだりするのがおすすめです。また、お客様に安心してサロンに通ってもらうために、お肌や化粧品の深い知識を提供することで満足感を与えられますよ。
集客力(マーケティング知識)
安定してサロンを経営するためには集客力も大切です。サロンの特徴や強みを伸ばしつつも、美容界のトレンドを取り入れ、新規お客様はもちろん、リピーターを増やせるようなマーケティングを行えるよう分析しましょう。
経営知識(資金繰り、関連法規、ビジネス運営)
売り上げや経費などを管理する経営知識を身に着けておきましょう。経理面では、会計ソフトや表計算など便利なツールが普及しているので、活用するのがおすすめです。また、経営知識は周りで個人経営をしている方がいたら、相談してみるのもおすすめですよ。
未経験者がエステサロン開業に向けて技術力をつける方法
まずは、「技術力」を付ける方法を、3つのパートに分けて紹介します。
①エステティシャン向けの資格を取得する
エステティシャンには日本エステティック協会の認定する資格がいくつかあります。エステティシャンとして働く際に必要な知識や技術を身につけられるので、取得しておいて損はないですよ。
1.AJESTHE認定エステティシャン
AJESTHE認定エステティシャンは、基本的な技術や知識を持ち、担当範囲のサービスを適切に提供できる能力を認められた方に与えられる資格です。
資格取得条件
・日本エステティシャン協会の会員であること
・エステティシャンセンター試験に合格していること
・協会認定校での300時間以上コースor1000時間以上コースの修了、または実務経験1年以上
2.AEA認定エステティシャン
エステティシャンとしての基本的な技術や知識、接客マナーを取得している方に与えられる資格です。さらにレベルが高くなると、上級エステティシャンやインターナショナルエステティシャン、講師資格なども存在します。
資格取得条件
・エステティックに関連する実務経験(フェイシャル又はボディ)が1年以上ある方
3.CIDESCO国際ライセンス
世界水準の理論や技術を兼ね備えたエステティシャンを育成するための国際団体が提供しているライセンスです。エステティシャンの高水準の知識や技術を修得した方に与えられる資格です。日本では、エステティシャンの公的資格がないため、CIDESCO国際ライセンスは、確かな技術を持つことの証として知られています。
資格取得条件
・日本エステティック協会認定エステティシャン資格を取得していること
・エステティシャンの基礎教育を600時間以上受けていること
※通信教育の場合、通学した時間数のみ有効
※企業の社内教育は時間に含めない
・基礎教育修了後、エステに関連した実務経験が3年以上あること
・受験申込書類の審査を通過すること
4.CIDESCO衛生管理資格
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて、スイスに事務局を構えるCIDESCO本部が、衛生知識の徹底をするために設立した資格です。
取得条件
・CIDESCO資格を持ち、CIDESCO日本支部の会員であること
・DIDESCO国際認定校の学生であること
②エステスクールに通う
エステスクールは、エステティシャンに必要な技術や知識、接客マナーをすべて学ぶことができます。先程紹介したエステティック資格も取得できるため、未経験から開業を目指すには一番手っ取り早いと言っても過言ではありません。ここからは、おすすめのエステスクールを3校紹介します。
スリムビューティハウスアカデミー
スリムビューティハウスアカデミーは、大手美容サロンスリムビューティハウス直営のエステスクールです。1年間で基礎的な技術や知識、接客マナーに加え、東洋美容を学べるのが特徴です。AJIESTHEやAEAの資格も取得できるので、開業した際に技術の他に、資格をアピールしたい方に最適です
フォレストエステティックスクール
フォレストエステティックスクールは、エステサロン向け商材の卸メーカーや、経営コンサルティングを行っている総合美容商社が運営しているスクールです。
曜日と時間が選べるフリーレッスン制で、就業中の方でも通いやすいのがポイントです。
また、母体である商社の経営ノウハウを活用して、独立サポートもしてもらえるので、開業から開業後までしっかりサポートしてもらえますよ。
アイウ・エステ開業スクール
アイウ・エステ開業スクールは、すぐにエステサロンを開業したい方向けのコースや、1日でプロの技術を身につけられるコースなど、幅広いコースを展開しています。
自宅で学べる通信コースもあるので、就業しながらエステについて学ぶことができますよ。
エステスクールを選ぶ7つのポイント
ここからは、エステスクールを選ぶ7つのポイントについて紹介します。
①提供するエステの種類が自分にあっているか?を決めておく
事前に、どんな技術を提供したいのかを決めておき、それに合わせた勉強ができるスクールがおすすめです。エステといっても。フェイシャルや痩身、リンパドレナージュなど幅広いので、専門講座の種類が豊富なところを選べば、専門的にエステを学べますよ。
②技術の指導をしてくれるかどうか?
エステサロンを開業するとなると、知識だけでなく技術も欠かせません。独立希望の方は、技術と知識がしっかり学べるスクールに通うのがおすすめです。
③通学スケジュールを自由に組めるかどうか?
就業しながらスクールに通う方は、学ぶ時間帯が比較的自由に選べるスクールがおすすめです。スクールによっては、土日祝のみの通学で卒業できるところや、DVDやオンデマンドを使用した通信スタイルのスクールもあります。自分のライフスタイルに合ったスクールを選びましょう。
④資格取得のサポートをしてくれるかどうか?
AJESTHEやAEAなどの資格取得がカリキュラムに入っているスクールや、希望者には資格取得のサポートをしてくれるスクールを選ぶと良いでしょう。
資格によっては認定校でないと資格が取得できないものもあるので、資格を取得したい方は条件をチェックしておきましょう。
⑤接客、カウンセリングの指導をしてくれるかどうか?
お客様の満足度を上げるには、技術だけでなく、接客やカウンセリング力も必要です。また、カウンセリング力が無いと、新規のお客様を獲得するのは難しく、非常に大切な部分ですよ。
接客やカウンセリングのコツを自分だけで掴むのは難しいので、スクールで指導してもらうのがおすすめです。
⑥化粧品や商材の知識を指導してくれるかどうか?
サロンで扱う化粧品や、商材の知識の指導をしてくれる所もおすすめです。お客様へ勧める際のカウンセリング方法や、美容の知識を知っておくと独立後もスムーズに営業できますよ。
⑦開業についてのサポートもしてくれるかどうか?
技術や知識だけでなく、開業についてのサポートをしてくれるところがおすすめです。エステサロンを継続的に運営していくための、経理や集客方法についても学べると安心ですよ。
未経験者がエステサロン開業の集客時に考えたい4つのこと
次に、未経験者が集客時に考えたほうが良いことを4つ紹介します。
1.ペルソナを意識して起業するサロンの種類を考える
エステサロンには、フェイシャルエステや痩身、アロマなど種類が豊富あります。集客するターゲットを明確にするために、サロンの種類を決めておきましょう。種類を決めることで、性別や年齢はもちろん、お客様が抱える悩みといった細かいペルソナを設定しやすくなり、集客しやすくなりますよ。
2.市場の規模やニーズをリサーチし、サービスを企画する
サロンのニーズをリサーチし、オリジナルのサービスを企画しましょう。競合サロンとの違いを出すためには、サロンの特徴や強みを強みに出したサービスが必要不可欠です。最新メニューのお試しイベントや、地域主催のイベントに参加するなど工夫をしていきましょう。
3.サロンのコンセプトを固める
サロンの特徴や強み、他のサロンよりも優れている部分をしっかりと明言できるのが、サロンのコンセプトです。コンセプトが確立されていないと、せっかく素晴らしい技術を持っていても値段だけで判断されてしまいます。他にもコンセプトは、新メニューの企画や内装工事の軸となるので、じっくりと考える必要がありますよ。
4.集客方法や予約導線など細かな計画を立てる
サロンの種類やサービス企画、コンセプトが決まったら、細かな計画を立てましょう。様々な集客方法があり、有料のサイトからSNSまで幅広いものが集客手段として使えるので、リサーチしましょう。また、ターゲット年齢によって集客方法を変えるのもおすすめですよ。
未経験者がエステサロン開業に向けて知っておきたい経営知識
最後に、知っておきたい知識を紹介します。
資金調達
資金調達とは、経営に必要な資金を融資などで調達することを指します。初めの方は、資金が足りなくて困ってしまうこともありますよね。そういった場合は、創業補助金や小規模事業者持続化補助金といった支援制度を利用するのがおすすめです。条件等に当てはまっていれば、補助が出るのでチェックしてみてください。
資金計画を立て資金繰りで苦労しないようにする
資金繰りに後悔しないためには、入念に資金計画を立てる必要があります。資金計画は、事業に必要な資金をどこから調達し、どのように運用していくのかという計画のことです。 自分で資金計画を立てるのが難しい方は、ファイナンシャルプランナーなどに頼るのも1つの手ですよ。
創業当初は融資が受けやすい
創業当初は、新規開業資金や女性、若者・シニア起業家資金といった融資が受けやすくなっています。融資とは返済が必要になるので、融資を受ける際は慎重になりましょう。
経理・法務
毎月発生するお金のやり取りや、確定申告などバックオフィス作業も1人でやらなくてはなりません。経理や法務を学べるスクールもありますが、自分で行うのが難しいという方も多いのではないでしょうか?そんな方は、税理士に頼るのがおすすめです。比較的安く依頼できることもあるので、チェックしてみてください。
運営オペレーション
サロンでの運営オペレーションは、仕組み化するのがおすすめです。入店から退店までの流れを決めておくことで、誰が対応しても違いがないので、クレーム減少にも繋がりますよ。また、頂いたクレームと解決策をまとめておくと、新人でもクレーム対策をしやすくなるので検討してみてくださいね。
エステサロン開業でコストを下げる「シェアサロン」活用の方法
0からエステサロンを開業すると、初期費用や内装費など様々な費用がかかりますが、シェアサロンを活用すればコストを抑えることが可能です。ここからはシェアサロンについて紹介していきます。
シェアサロンとは?
レンタルサロンとはエステの施術スペースを、時間単位や月極単位で借りられるスペースのことです。
施術に必要なベッドや椅子などが備えられており、内装もお洒落なものが多いため、内装や備品調達などを最小限に抑えて開業できます。
シェアサロンには、エステ専用からワンルームマンション型まで幅広いタイプがあるので、自分の事業内容に合ったスペースを借りられます。
シェアサロンの利用でコストを下げられる
施術ベッドや最低限の備品は、シェアサロンに置いてあるのでコストを下げられます。まだ軌道に乗るか分からない、低コスト低リスクで開業したい方には、シェアサロンがおすすめです。
自宅開業vsシェアサロン開業
自宅開業
【メリット】
・少ない資金で開業できる
・好きな時間に仕事ができる
【デメリット】
・内装費や家具代がかかる
自宅開業のメリットは、比較的少ない資金で開業できることや、好きな時間に仕事ができるといった部分ですが、シェアサロンも同じようなことが言えます。
シェアサロン
【メリット】
・予約が入った日のみ仕事が可能で融通が効く
・好きな時間に仕事ができる
【デメリット】
・予約したい日が空いていない可能性がある
シェアサロンは、時間や日数に合わせたレンタル料のみで、お客様の予約が入った時間のみで仕事が可能なので融通が効きますよ。
その他にも、自宅をサロンに開業するには、内装費や家具代などもかかるので、低コストで開業したい方には、シェアサロンが向いています。
賃貸物件開業vsシェアサロン開業
賃貸物件開業は、内装や家具など好きなものを導入できるのが魅力ですが、万が一、事業が軌道に乗らなかった場合の損失が大きくなります。
しかし、シェアサロンではある程度好みの内装のサロンを選ぶことができるので、事業が軌道に乗るまでは、シェアサロンを利用するのも1つの方法ですよ。
まとめ
未経験でもエステサロンを開業する方法や、シェアサロンを活用する方法について紹介しました。
自宅サロンや賃貸物件開業よりも低コスト、低リスクで開業できるのがシェアサロンの魅力です。軌道に乗るまでは、シェアサロンを利用し、のちに自分でサロンを開業するのがおすすめですよ。
レンタルサロンを上手く活用して、事業をスタートさせましょう!
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