本記事では自宅サロンの内装デザインの決め方や開業までのステップについて紹介します。
内装の工夫方法や内装を決めるポイントなども解説するので、自宅サロンを検討している方は参考にしてください。
自宅サロンに必要なスペースの広さ
自宅をサロンにする場合には、「広いほうが開放的で良いのでは?」「施術をするだけなら広さは必要ないのでは?」などサロンスペースの広さについて考えますよね。
実際にお客さんに施術をすることを考えると、6畳程の広さがあれば十分サロンとして営業できます。「お客さんの着替えスペースや待合室スペースは?」といった意見もありますが、着替える場合はスタッフが外に出たり、完全予約制でお客様の来店時間が被らないようにすれば問題ありません。
しかし、業種によっては保健所が定める広さや条件が決まっていることもあるため、事前にチェックしておくのが確実です。
自宅サロンの内装はどうあるべき?
サロンに来るお客様は、リラックスや贅沢など非日常を味わいにきている方が多いため、内装の清潔感や快適感は重視して考えましょう。
内装づくりのポイントについて紹介します。
内装のポイント:清潔感
サロンの清潔感は1番に重視したい部分です。ホコリや窓の汚れなど細かい部分にも気を使って掃除をしましょう。玄関やサロンは家族も使用する部分なため、私物が置きっぱなしになっていたり、ゴミや汚れが目立ってしまうこともあります。
お客様が通る部分の掃除はほかの部分より念入りに行い、私物を置かないといったことを習慣化しましょう。
内装のポイント:快適感
お客様がリラックスし、快適に過ごせるような空間づくりを心がけましょう。座り心地のよい椅子や施術ベッド、また空調のチェックも欠かさないことが大切です。
施術に使用する備品や道具もなるべくお客様から見えない位置に置きましょう。棚や引き出し付きの収納を利用すると、上手く隠せるのでおすすめです。
・香り
サロンの内装や雰囲気作りには香りも大切です。自分では気づかなくても、自宅特有の匂いがある可能性もあります。生ゴミやほこりっぽい匂いや柔軟剤なども生活感が出てしまう原因になるため、注意しましょう。
おすすめはアロマディフューザーを使用することです。ラベンダーやオレンジ、ベルガモットの香りにはリラックス効果も期待できるため、サロンで使用するには最適です。無印良品やネットショップなどで、比較的安く購入できるのでチェックしてみてください。
・音楽
自宅の周辺に大きい道路や線路があると、部屋の中にいても騒音がすることもありますよね。騒音はサロンにふさわしくないため、BGMを流すのがおすすめです。オルゴールやジャズのような音楽を流すことで、非日常空間を提供できる上に、リラックス効果もあります。
内装のポイント:統一感
家具や小物の色が統一されていないとゴチャゴチャした印象になり、部屋自体が狭く感じてしまうこともあります。部屋の印象をすっきりさせるためにも、家具の色は統一しましょう。
・インテリア
テーブルや椅子、カーテンなどサロンの中でも目がつく大きいインテリアは、カラーを統一しましょう。
あたたかい印象に仕上げたいならブラウン系、シンプルにシックな雰囲気はホワイト系などインテリアにカラーに気を遣いましょう。ガーリー系のネイルサロンやアイサロンは、ピンク系でまとめても素敵な空間に仕上がりますよ。
またカーテンはなるべく明るい色を選ぶのがおすすめです。暗い色にしてしまうと部屋が暗い印象になってしまったり、狭く感じてしまったりすることがあるため注意してくださいね。
・壁
子供がいる家庭では、壁が傷ついてしまったり、落書きがあったりなど壁に生活感が出てしまっている場合があります。
サロンとして使用する部屋の壁は貼り替え工事や、DIYを行うのがおすすめです。最近では簡単に貼れる壁紙が発売されているため、DIY初心者でも簡単に壁紙をチェンジすることができますよ。
・床
床は壁と同様に生活感が出やすい部分です。簡単に貼れるフローリングシートなどを使用して、床のDIYをするのがおすすめです。退去時には綺麗に剥がせるものも多いため、賃貸の方でも利用しやすいのがポイントです。
快適空間をつくる!自宅サロン内装の工夫
自宅サロンを快適な空間にするためには、様々な工夫が必要です。
ここからは自宅サロン内装を考える際のポイントを紹介します。少し工夫するだけで素敵なサロンに仕上がるので参考にしてくださいね。
スタンド鏡を設置する
鏡は施術が終わった後にお客様が身だしなみを整えるのに必須ですよね。ほかにも鏡にはもうひとつ部屋があるように錯覚させる効果や光を反射させて部屋全体を明るく見せてくれる効果もあります。
ネットショップやインテリアショップで2,000円〜3,000円で購入できるのでチェックしてみてくださいね。
間接照明を設置する
照明は様々なデザインがあるため、サロンのコンセプトに合ったものを選びましょう。
あたたかみのあるサロン内装であれば、暖色系のカラーがおすすめです。白ベースのインテリアや大理石の床を敷いている場合は、明るい白っぽいカラーの証明を選ぶと雰囲気がまとまりますよ。
不要な家具を排除する
サロンとして使用する部分に置いてある不要な家具は、全て排除しましょう。
自宅にもともと置いてあるものをサロンの空間に置いてしまうと、生活感が出てしまったり、浮いてしまったりするので注意しましょう。
すっきりとした収納を工夫する
なるべくすっきりとした収納を心がけましょう。収納がゴチャゴチャしているとサロンの非日常空間にはそぐわない上に、生活感が出てしまうこともあります。
シェルフやオープンラック、ウォールラックなどを使用すればシンプルかつ沢山収納できるので、ネットショップやインテリアショップでチェックしてみてください。
コンセプトを決める時のポイント
多くのサロンがある中で、自分のサロンを選んでもらうにはコンセプトが非常に大切です。コンセプトがはっきりしていないと、競合店と比較された時に魅力的に映らない可能性があります。
ここからは自宅サロンのコンセプトを決める時のポイントを紹介します。
お客様を第一に考えた内装になっているか
ターゲット層のお客様に合った内装になっているかチェックしましょう。
20代をターゲットにしたサロンならおしゃれでインスタ映えするような内装、40代以降の方をターゲットにするなら落ち着いた上品な内装にすることが大切です。
ほかにも椅子やソファの座り心地は悪くないか、内装は暗すぎないかといったことをお客様目線で考えることも大切です。
施術内容に合っているか
コンセプトが施術内容に合っていないと、思うような満足度を得ることができません。
リラックスできるような施術を提供しているのに、派手な内装ではリラックスできませんよね。施術内容とコンセプトを照らし合わせながら考えましょう。
画像で内装の完成はイメージできているか
ネットや画像サイトから内装の完成像に近いものを探し、イメージしておきましょう。
イメージできずに手を付けてしまうと思うように行かない可能性があります。競合サロンなどもチェックしながら内装についてイメージしておきましょう。
内装のコンセプト例
内装のコンセプト決める際におすすめなのが、GoogleやPiterestを使って画像を集めることです。様々な内装写真があるため、完成後のイメージが付きやすくなるのでチェックしてみてください。
ここからは内装のコンセプトについて6つ紹介します。
コンセプト例①ナチュラルモダン
ナチュラルモダンとは、現代的(モダン)なスタイルに無垢材などナチュラルな素材を取り入れたスタイルのことです。
モダンとナチュラルといった真反対の2つを組み合わせるのは上級者向けと思われがちですが、シンプルなデザインがベースな部分は共通しているため、意外と簡単にコーディネートできます。
シンプル過ぎず、少しシックで大人な雰囲気に仕上げたい方におすすめです。
コンセプト例②シンプルモダン
シンプルモダンとは、装飾をシンプルに抑え、モダン(現代的)な雰囲気に仕上げたスタイルです。
白を基調とした彩度が高すぎない落ちつた色味を加えるのがポイントです。グレー系やベージュ系、ペールトーンなどが合わせやすいです。
シンプルで落ち着いた雰囲気に仕上げたい方におすすめです。
コンセプト例③アジアンモダン
アジアンモダンとは、バリ、タイ、ベトナムなどの東南アジアのエキゾチックな雰囲気のスタイルと現代的(モダン)なスタイルを融合させたものです。
アジアンリゾートのような空間で、生活感のない非日常空間を演出しやすいのがポイントです。
コンセプト例④ジャパニーズモダン
ジャパニーズモダンとは、ヒノキやスギ、竹などを多用した家具や障子など日本らしい雰囲気のスタイルと現代的(モダン)なスタイルを融合させたものです。
日本人が幼い頃から囲まれてきたものなため、老若男女どんな方にも受け入れやすいのがポイントです。
コンセプト例⑤高級ホテル風
高級ホテルのようなラグジュアリーな雰囲気のスタイルは、非日常空間を作るのに最適な内装です。重厚感のあるインテリアを使用することでホテルライクな空間に近づきます。
非日常空間を全面的に押し出したい方におすすめです。
コンセプト例⑥北欧風
北欧風とは、ヨーロッパのフィンランド・デンマーク・ノルウェー・スウェーデンの4ヶ国の上質なデザインを取り入れたスタイルです。木製であたたかみのある空間がポイントです。
シンプルで居心地の良い空間を作りたい方におすすめです。
自宅サロン開業のための6ステップ
ここからは自宅サロン開業のためのステップを紹介します。しっかり計画を立てて慎重にステップを踏んでいきましょう!
- サロン名を決める
- サロンコンセプトを決める
- 内装デザインを決める
- 道具や材料を揃える
- 集客・マーケティングを行う
- 税務署に開業届を提出する
1.サロンの名前を決める
まずはサロン名を決めましょう。サロン名の決め方のポイントをまとめました。
- コンセプトが分かるようなサロン名にする
- 分かりやすくて覚えやすいサロン名にする
- 他店と被らないサロン名にする
- 商標登録をされていないサロン名にする
この中で特に注意してほしいのが、サロン名が商標登録されていないかです。商標登録されている中で名前を決めてしまうと、商標権侵害で法律違反になる場合があります。商標登録に気づかず営業してしまうと、ある日突然サロン名を変えなくてはならなかったり、営業が止まってしまったりする可能性があるので注意しましょう。
2.サロンコンセプトを決める
サロンのコンセプトを決めましょう。コンセプトは内装デザインや集客するターゲット層にも関わってくるため、慎重に決めましょう。
3.内装デザインを決める
サロンのコンセプトやターゲット層に刺さるような内装デザインを考えましょう。
先程紹介したとおり、GoogleやPinterestからアイディアをゲットしながら決めていくのがおすすめです。
4.道具や材料を揃える
施術に必要な道具や材料を発注しましょう。ネットショップやプロが使用している卸メーカー、ドラッグストアなどを駆使すると、コストを抑えて購入できますよ。
5.集客・マーケティングを行う
ある程度サロン開業の形が整ったら、集客やマーケティングを行いましょう。
SNSやホームページ開設、有料ポータルサイトへの掲載など様々な集客方法があります。自宅サロンは店舗型サロンに比べ、集客がしづらいので工夫が必要です。住宅街であれば、チラシのポスティングが有効ともいわれているのでチェックしてみてくださいね。
6.税務署に開業届を提出する
開業届とは、個人で事業を開業するために必要な書類のことです。事業を開始した1ヶ月以内に提出しなければなりません。
税務署に直接行って提出する方法もありますが、「開業 Freee」を使用すれば自宅にいながら開業できるので、自分に合った方法で提出しましょう。
まとめ
自宅サロンでの内装デザインの決め方や開業までのステップについて紹介しました。
内装デザインを決めるためには、コンセプトをしっかり決めることが大切です。集客したい年齢層や職業などを明確にし、そこに刺さるようなコンセプトを考えましょう。
素敵な内装デザインで立派な自宅サロンを作りましょう!
【あわせて読みたい記事】
・レンタルサロン(シェアサロン)で開業!開業届などの必要事項や失敗を防ぐには?
・セラピスト開業のためのお金のガイドブック 初期費用やお金の借り方
・エステサロンの開業に必要な7つのステップ
・開業したいセラピスト向け!開業方法5パターン別メリット・デメリット
・ネイルサロン向けの賠償保険とは?補償内容とおすすめ保険7選