エステサロンを開業する際に知っておくべき、備品の選び方をご紹介します。備品はサロンの個性がでるため、サロン開業における重要なポイントです。自宅サロンや店舗型サロンなど、開業スタイルに合わせた必要備品のリストをまとめました。
エステサロン開業タイプ別!必要な備品リスト
必要備品\開業スタイル | 自宅サロン | 賃貸マンション | 貸店舗(テナント) | 出張サロン | レンタルサロン |
施術ベッド | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
ワゴン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
タオルやシーツなどのリネン類 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 有料でレンタル可能なケースも |
施術用オイル | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
スチーマーやエステ機器などの美容機材 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 有料でレンタル可能なケースも |
おもてなし用の飲み物 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ティーカップは用意ありのケースも |
おしぼり・タオルウォーマー | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 無料でレンタル可能なケースも |
エステサロンの施術に必要な備品
ここでは、ボディエステやフェイシャルエステの施術の際に必要となってくる備品をご紹介します。
ボディ・フェイシャル共通で必要な備品
施術用ベッド、スツール
施術用のベッドやスツールは中古でもいいので、なるべくサロン仕様のものを購入しましょう。
デザインにこだわっているからと言って、一般のベッドを使うのはエステサロンではあまりおすすめできません。
サロン仕様の施術ベッドは清潔が保ちやすい素材で作られており、昇降式なのでお客様も施術者も快適に利用できます。
ワゴン
施術に必要な道具や商材をひとまとめに準備しておけるワゴンは、施術者1人に対して1つずつ用意しておくのがベスト。
ボディエステの場合
ここでは、ボディエステやアロママッサージなど、ボディ中心の施術をする際に必要な備品をまとめています。
それぞれ選ぶ際はどのような点に気をつければよいのか、なぜ必要なのかを備品別に解説していますのでチェックしていきましょう。
バスタオル、タオル
バスタオルやタオルは、お客様1人毎に洗濯する必要があります。
そのため、節約のために安いものを揃えるよりもしっかりとした生地にこだわったほうが長持ちするため、かえってコスパが高いケースも。
使い捨てシーツ
使い捨てシーツは、容量や色などで金額が変わってきます。
まとめ買いや容量が多いものを購入すると1枚当たりの価格は安くなりますが、サロンでの保管スペースも考慮して購入しましょう。
ペーパー下着
ペーパー下着には、男性用や女性用だけでなく、色や形状もさまざまで多くの種類があります。
自分の施術するメニューによって、必要なタイプのペーパー下着を用意しておきましょう。
オイル、ジェル類
オイルマッサージやフェイシャルマッサージなどのメニューで必要なオイルやジェル。
こだわりのオイルやジェルを見つけて、他サロンと差別化するポイントにしていきましょう。
複数の香りを用意しておくのがおすすめです。お客様に好きな香りを選んでもらうことで、顧客満足度アップも期待できます。
フェイシャルエステの場合
ここでは、フェイシャルエステの施術をする際に必要な備品をまとめています。
それぞれ選ぶ際はどのような点に気をつければよいのか、なぜ必要なのかを備品別に解説していますのでチェックしていきましょう。
タオル、コットン、ガーゼなど
タオルやコットン、ガーゼは毎日使う消耗品ですが、節約するためにただ安いものを購入するのはおすすめできません。
自分の施術で使いやすく丈夫なものを選んだ方が、結果的にはコスパが高くなるケースもあります。
美顔器、スチーマー
美顔器やスチーマーは、こだわりがなければ中古で揃えることもできます。開業して最初のうちは中古で揃えるのも良いでしょう。
手鏡
提供した施術に対してお客さまの満足度を上げるには、しっかりと効果を目で見て実感してもらうことがポイントです。
せっかく用意するなら、サロンコンセプトに適した好きなデザインの手鏡を探しましょう。
エステサロンのお客様向けの備品
まずは、エステサロンに来店したお客様向けの備品をご紹介します。
必ず用意するべき必需品と、おもてなしのための備品をそれぞれ必要な理由と合わせて解説していきます。
必需品
エステサロンのお客様向けに必ず用意すべきものは以下の通りです。
スリッパ
自宅サロンや店舗型サロンの方は、お客様にサロン内を快適に過ごしてもらうためのスリッパが必要になります。
なるべく汚れにくく清潔感が保てるような素材のものを選びましょう。
レイアウト的に施術ルームまで靴を脱がない場合は、施術ベッド下に裸足で上がれるようなマットが必要です。
ティッシュ、トイレットペーパーなど
毎日使うティッシュやトイレットペーパーは、安いもので構いませんが購入した際の商品名が入ったパッケージなどは見えないように工夫しましょう。
ティッシュなどをサロン内に置くなら、ティッシュケースも必要になります。サロンのインテリアに合うようなものを選んでくださいね。
ハンガー、荷物置きカゴ、傘立てなど
エステサロンでお客様を迎えるには、上着や荷物を収納できるハンガーや荷物を入れるカゴが必要です。
雨の日には傘立ても必要になるでしょう。
サロンのスペースに余裕があるなら、鍵の付いた貴重品入れやロッカーなどがあるとトラブルの防止にもなりますよ。
おもてなしのための備品
エステサロンは「美」を追求するとともに、「癒し」を提供する空間でなければいけません。
施術内容やメニューにこだわるのはもちろんですが、お客さまをおもてなしするための備品もしっかりとチェックしていきましょう。
ティーカップ、グラス
施術後に提供する飲み物をお出しするのにティーカップやグラスが必要です。
サロンの雰囲気やコンセプトによりますが、衛生的な観点から紙コップを利用しても良いでしょう。捨てるだけで済むので、後片付けも簡単で時短になります。
飲み物、砂糖
提供する施術によって、お出しする飲み物を変えると良いでしょう。
エステサロンにくるお客さまの中にはカフェインやお砂糖を控えている方も多いため、コーヒーよりもジャスミンティーやルイボスティーなどのカフェインレスのお茶がおすすめです。
おしぼり
おしぼりは、サロンの施術メニューによって提供するタイミングが変わります。
飲み物を提供する際に一緒に渡したり、オイルマッサージの施術後にお渡しするのも喜ばれますよ。
音楽、映像
良いサロンを作るためには、音楽や映像で良い雰囲気を作るのも重要なポイントです。
サロンのコンセプトに合ったお気に入りの音楽を流しましょう。待合室では、お客さまがサロンの雰囲気を楽しめるような映像を流すのもおすすめです。
アロマ、キャンドル
香りはサロンの印象に強く影響を与える要素のひとつです。
サロンの雰囲気に合ったアロマを焚けば、お客さまにサロンを印象付ける効果が期待できます。
施術ルームは照明の明るさを少し落として、キャンドルを焚くのもおすすめです。
エステサロンの施術者向け備品
エステサロンでは、お客様だけではなく施術者が使う備品もあります。
ここでは、施術者がエステサロンを運営する上で必要な備品と、実際の施術を行う際に必要となる備品をそれぞれご紹介します。
選ぶ際はどのような点に気をつければよいのか、なぜ必要なのかを備品別に解説していますのでチェックしていきましょう。
エステサロンの施術者が使う備品
施術者が、エステサロンを運営する上で必要な備品は以下の通りです。
レジ
お会計の際の現金を入れておく、レジが必要になります。
エステサロンでは基本的にコース料金でお客様に料金をいただくサロンがほとんどです。
また、細かく計算する場面が少ない上、キャッシュレス決済の需要も増加しています。
そのため、エステサロンの中には現金の収納はレジではなく、コンパクトなキャッシュボックスで済ませても良いでしょう。
文房具、領収書、カウンセリングシート
領収書を書く時や、何かとメモをする時のために必要最低限の文房具があると良いでしょう。
ボールペンはもちろん、はさみやカッター、セロハンテープなどもあると便利ですよ。
領収書はさまざまなデザインのものがあるので、シンプルなものでも十分ですが、好きなデザインを探してみるのもおすすめです。
カウンセリングシートは、顧客管理システムで管理しているところも多く、ペーパーレスになってきている傾向があります。
施術者用のユニフォーム
サロンの非日常空間を演出できるほか、自分自身の気持ちの切り替えがしやすいため、あえて施術者用のユニフォームを作るサロンも多いようです。
仕事の後に予定があっても、着替えれば済むため大変便利ですね。
テーブル、椅子、家具
テーブルや椅子などの家具類は、ぜひ自分の好きなデザインを追求しましょう。
自分の気に入ったインテリアを揃えることで、お客様をお迎えするモチベーションアップもに繋がります。
特に自分のこだわりがない方は、機能性重視でできるかぎりシンプルなものを選ぶのがおすすめです。
除菌グッズ、マスク
コロナ禍によって今や用意するのが当たり前となった除菌グッズやマスク。
消毒用のエタノールは業務用のものを購入して、スプレータイプの容器に移し替えるのがコスパが高くおすすめです。
マスクも自宅から着けてくるマスクと施術中に使うマスクは分けて使用し、感染対策に努めましょう。
掃除グッズ
掃除は毎日行い清潔なサロンを保たなくてはいけませんが、できるかぎり実際の施術に時間を取りたいところです。
多少割高になってしまっても、時短効果が期待できるような掃除グッズを選びましょう。
例えば掃除機はコードレスのものや、放置しておくだけで除菌ができるトイレ洗剤などがおすすめです。
抑えておきたいエステサロンの備品の選び方
エステサロンで使う備品は各メーカーからさまざまな種類が販売されており、どれを購入したら良いのか悩んでしまう方も多いことでしょう。
そこで、備品を用意する際に抑えておくべきポイントをご紹介します。
施術ベッドやスツールの選び方
施術用のベッドは、フラットなタイプのものが多く使われています。
高さは60cmほどあると施術者が施術しやすいのですが、お客さまが昇り降りしやすいのは45cmほどのものと言われています。
そのため、電動で昇降するタイプのベッドがおすすめです。
しかし、電動昇降式のベッドはそうでないものに比べて価格帯がぐっと上がるため、準備資金と相談して購入しましょう。
電動昇降式のベッドでなくても、ベッドに昇るための踏み台を準備すれば良いので施術スペースの広さも考えて選ぶと良いでしょう。
タオルの選び方
タオルは毎日洗って使うため、しっかりとした生地のものを選びましょう。
お客さまの肌に直接触れるものでもあるので、肌ざわりにもこだわりたいところです。
バスタオルは厚手で、250~313g程度の重量のものがおすすめです。
ただし、タオルは消耗品です。定期的に買い替えることも考慮して、継続しやすい値段のタオルを選びましょう。
美容機器の選び方
サロンで提供するメニューによって、美容機器の購入を検討する方も多いでしょう。
中古で購入すれば費用は安く抑えられますが、依頼できるメンテナンス会社が無かったり保証期間が過ぎてしまっているケースもあります。
海外製のものを購入する際も、同様に注意が必要です。
大型のエステ機器だと、リースで借りられるエステ機器もあります。費用が抑えられる上、固定資産税を支払う必要がないのがメリットです。
しかし、リースの場合は契約期間終了後の総支払金額は割高になるということは覚えておきましょう。
自宅サロンで開業する場合
自宅サロンは開業の際の初期費用が安く抑えられるのが魅力ですが、生活感を払拭するために備品の選び方は慎重に行う必要があります。
施術ベッドも、一般的なベッドやチェアを使用してしまうと一気に現実感が出てしまうため、なるべくサロン仕様のものを使うのがおすすめです。
インテリアも安っぽく見られないように意識して選びましょう。
賃貸マンションでエステサロン開業する場合
賃貸マンションで開業する際は、間取りが住居用になっているケースが多いため、生活感を感じさせるものは排除しなければいけません。
備品も、なるべくサロンのコンセプトに合ったものを選びましょう。施術ベッドやチェア・リネン類・ワゴンや美容機材に至るまでこだわって選びたいところです。
貸店舗(テナント)でエステサロン開業する場合
テナントでサロン開業する方は、イチからサロンの内装に携われるため、サロンのコンセプトに沿った雰囲気を演出しやすいのがメリットです。
ただし、施術ベッドやチェア・リネン類・ワゴンや美容機材に至るまですべてを準備する必要があります。
出張スタイルでエステサロン開業する場合
出張スタイルでサロン開業する方は、ある程度出張先のスペースを利用させてもらえるケースもあります。
しかしスペースを利用させてもらえない場合は、折り畳み式のベッドや持ち運びできるタオルウォーマーなど、かえって荷物が増えて負担になってしまうケースも。
出張サロンで開業するなら、施術道具を持ち運べるように、車が必要になる可能性も視野に入れておきましょう。
レンタルサロンでエステサロン開業する場合
レンタルサロンでは、施術に必要な備品を揃えているところが増えています。
施術ベッドはもちろん、有料でリネン類や流行りのエステ機材もレンタル可能など、施術道具を持ち込まなくても手ぶらで施術に入れるレンタルサロンもあるようです。
利用先のレンタルサロンによって用意されている備品は変わりますので、利用前にしっかりとチェックしておきましょう。
まとめ
エステサロン開業の際に必要な備品は、開業スタイルによって必要なものが変わってきます。
レンタルサロンを利用すれば備品の準備も必要最低限で済むため、開業資金に自信がなくてもすぐに自分だけのエステサロンを開業できますよ。
レンタルサロンをかしこく利用して、開業の準備期間にするエステティシャンも増えているようです。
この機会に、レンタルサロンの利用を検討してみてはいかがでしょうか。