リスク&赤字を防ぐ!独立&開業したいセラピストが知るべき5つの成功ポイント

1度は独立したいと考えたことがあるセラピストさんは多いでしょう。一方で「開業したいけど何から始めればいいのかわからない……」という方も多いはず。

そこで、本記事ではセラピストが開業する際に知っておきたいメリットとデメリットについてご紹介していきます。おすすめのサロン開業場所や顧客を見つける方法についても解説しているので、独立を検討しているセラピストさんはぜひ参考にしてください。

リスク&赤字を防ぐ!独立&開業したいセラピストが知るべき5つの成功ポイント

開業にはリスクもつきものです。しかしリスクは最低限抑えたいですよね。リスクを最小限に抑えながら開業を成功させる5つのポイントについて解説していきます。

①顧客(モニター)を見つけてから開業する

サロンの場所が決まってしまえば、SNSで事前に集客を始めてしまうのも手です。セラピストはお客様に施術をして初めて利益が出ます。セラピストは開業しても、施術ができなければその時間は無給になってしまうシビアな世界ですよね。そういったリスクは事前に防がなければいけません。

そのため、事前に集客を始めておいて、開店初日から予約をいただけるのが理想です。新しい技術やメニューを取り入れるのであれば、割安でモニターを募るのもおすすめですよ。

顧客を見つける方法

顧客獲得といったビジネス面に不安を抱えているセラピストも多いのではないでしょうか。高い技術を持っていても集客できなくては意味がありません。

おすすめの顧客獲得方法は、SNSやホームページ開設などネットを活用することです。最近では多くの人がSNSを使用しており、SNSで集客しているサロンも増えています。

InstagramやTwitterであれば無料で運用できるので、開業したらまずアカウントを作りましょう。

人気を集めているサロンのSNSを参考にしながら運用していくのがおすすめです。

②シェアサロンまたは自宅を活用する

店舗型で開業しているセラピストがほとんどですが、現在はシェアサロンの数もどんどん増えています。

シェアサロンは単発利用や月額費用費用を支払うことで利用でき、固定費や初期費用はほとんどかかりません。そのためシェアサロンを活用してまずは副業で開業し、開業資金が溜まってから独立する人もいます。

リピーター獲得や安定した収入を見込めるまでは、自宅でサロンを行うのもおすすめです。

開業スペースを借りる費用が一切かからないため、備品や消耗品代のみで開業でき、コストを抑えることが可能です。

シェアサロンや自宅を活用した開業は、費用を最小限で始められるためリスクも少なく、少しずつ自分のペースで経営の準備や勉強ができます。

まずは副業から始めたい方や、開業資金に不安がある方にはシェアサロンや自宅の活用がおすすめです。

③スモールスタートする(小規模な施術からスタート)

網羅的に全てのメニューを準備してから開業するのではなく、初めのうちは最低限のメニューのみ用意して開業するのもおすすめです。小規模なメニューからスタートすることで、お客様のニーズをくみ取りながら少しずつニーズのあるメニューを増やしていきましょうせますよ。

また、場所や客層によってはあらかじめ用意していたメニューが全くでないというケースもあります。そうなると商材が無駄になってしまうため、やりたいメニューを全て準備してから開業するのは、時間とコストの面でリスクがあるといえるでしょう。

④モニターを通じてウリとなるサービス内容を見極める

モニターを募集して、実際にサロンのメニューを体験してもらいましょう。考え抜いて作ったメニュー内容でも、客層や単価が見合わなければお客様に選んですらもらえません。何が良かったか、悪かったか等なるべく多くの意見をもらって、日々改良していく必要があります。

客観的な視点を常に心がけて、サロンのウリとなるサービス内容を見極めていきましょう。

モニター感想をもらってトライ&エラーを繰り返す

モニターを募集する際は、アンケートに答えてもらいましょう。データとして集めて分析し、さらに改良すればどんどん顧客満足度の高い人気のメニューへ生まれ変わっていきます。このトライ&エラーを繰り返すことは、セラピストのみならずさまざまな業界で行われているマーケティングの方法です。

⑤評判の良い施術内容を打ち出して集客する

トライ&エラーによって集計したデータを分析して、評判の良かった施術内容を目玉メニューとして打ち出していきましょう。ただし改良が重ねられたメニューでも、時間が経てばトレンドも

変わり、顧客の志向が変わることも。売り上げがイマイチだと感じたら、再度メニュー内容を検討していくことが重要です。

感想を多くの人に見てもらう方法とは?

口コミは、新規のお客様がサロンを選ぶ上で重要なポイントのひとつです。ぜひリピーターのお客様にどんどん良い口コミを発信してもらいましょう。「自分のSNSに施術の感想を投稿してくれた方は次回10%オフ」など、お客様がどんどんSNSにアップしてくれるような仕組みを考えていくのがおすすめです。

セラピストとして開業する4つのステップ

セラピストとして開業するためにはどんなことから始めればいいのでしょうか。まずは4つのステップから確認していきましょう。

①資格を取得する

独立して開業する際に1番重要なのは、いち早くお客様の信頼を獲得することです。そしてお客様の信頼を勝ち取るために重要なのは、関連する資格を取得しておくのが良いでしょう。

セラピスト開業に資格は必須ではありませんが、提示できるような資格を持っていると信用を得やすくなります。

現在はさまざまな資格がありますが、サロンイメージに合った資格や検定を取っておくと周囲との差別化ができまするため調べておきましょう。

②サロンの場所を決める

開業スケジュールが決まったら、実際に運営していくサロンの場所を決めましょう。

テナントを借りたり、自宅の1室をサロンとして運営したりなどもできますが、現在では店舗を持たずにシェアサロンを活用して運営するセラピストも多くいます。

ここでは、自宅、シェアサロン、テナントを借りて開業するそれぞれの方法のメリットやデメリットについて解説します。

自宅で開業する

自宅サロンの最大のメリットは、初期費用や維持費などを支払う必要がないことです。テナントを借りてしまうと、初期費用や維持費などの負担が大きく、安定した収入がないと赤字になってしまう可能性もあります。

しかし自宅であれば、赤字になってしまった際にも損失が少なく済みます。さらに営業時間を自分で決められるうえに、通勤する必要がないため、家事や育児と両立しやすいのもポイントです。

安定した収入を見込めるまでは自宅でサロンを開業するのも検討してみましょう。

レンタルサロンやシェアサロンを借りる

レンタルサロンやシェアサロンは、一般的に利用される備品が揃っているため、すぐにサロンを開業できます。

さらに使った時間の利用料金のみで利用でき、高額な初期費用や維持費がかからないのがポイントです。また多くのレンタルサロンが、お客様が通いやすいような立地にあるケースが多く、集客しやすいといったメリットがあります。

集客面に不安がある方でもシェアサロンであれば、自宅サロンよりも多くの集客を見込めます。

自分の店舗を持つ

自宅サロンやシェアサロンを利用せずに、自分の店舗を持つ方法もあります。テナントを借りてサロンを開業するには、多くの初期費用や維持費がかかります。

しかし外観や内装を自由にできたり、サロンの雰囲気を作りやすかったりなど多くのメリットも存在します。自分の店舗を持つと看板が出しやすいので、わかりやすい立地のテナントを選ぶことで集客しやすいといったポイントもあります。

③お客様の集客をする

サロンの場所が決まれば、集客に時間を充てていくのがおすすめです。

どんなに持っている技術が高くても、お客様が来なければ何の意味もありませんよね。開業して安定した収益を得るなら、1日でも早く固定のお客様を作ることへ専念しましょう。自分のサロンの強みを理解し、それを発信する方法を学んでいくのが重要です。

④開業届を出し確定申告をする

個人でサロンを開業する場合には、個人事業主になるため、開業届の提出が必要です。

開業届は税務署やインターネットから提出できるので、自分に合った方法を選択しましょう。また個人事業主は自分で税務署に確定申告を提出しなくてはなりません。無申告の場合は罰則規定もあるため、注意しましょう。

集客方法(SNSやホームページを用意する)

集客方法としておすすめなのはSNSです。今やどこのサロンも活用しており、それぞれのサロンの強みを生かした投稿でファンを獲得するサロンが増えています。

その上、ほぼ無料で運用できるため、やらない手はありません。開業したらまずはサロンの公式アカウントを作成しましょう。

また、多くの方に発信を見てもらうために、公式のホームページを作成するのも重要です。このようにお客様へ複数の「入口」を作り、いつでも迎え入れられる体制を整えましょう。

④業務やサロンに必要なものを揃える

待合のソファーから化粧室の洗剤まで、店舗型のサロンは何かと用意が必要ですよね。

必要なものを全て洗い出して、予算と相談しながら少しずつ揃えていきましょう。今後は運営の費用も必要になってきますので、初期費用は使いすぎないよう計画的に準備していってくださいね。

セラピストとして独立&開業する3つのメリット

セラピストとして独立や開業すると、どのようなメリットがあるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

ここからは独立や開業すると得られるメリットを3つ紹介します。

自分らしいサロンを作れる

社員として雇われているセラピストは、サロンの経営方針にのっとってサービス提供しており、良くも悪くも自分の個性は出せませんよね。開業すれば自分の強みを生かした、自分だけのサロンが作れます。自分にとって有利な、1番稼ぎやすい環境を目指せるのです。

アロマの知識が豊富ならアロマメニューをメインにしたり、マッサージが得意ならマッサージメニューを増やしたりするなど、自分本位のサロンにできるため、理想のサロンを作り込むことができます今までよりも自分らしく働けます。

自由なライフスタイルで働くことができる

開業すれば、休日や勤務時間は自分で決められるためこれまでよりも自由なライフスタイルで働くことができます。

セラピストとして働いていると、結婚や出産、育児など多くの人生の展開が訪れますよね。そのたびにシフト調整の申請を出したり、あらかじめ有給使用の許可をもらったり……雇われていると、会社に拘束されている時間がどうしても長くなってしまいがちです。

開業したセラピストの中には、予約の空き時間で家事を片付けに帰ったり、晩御飯の準備をする主婦や子供のお迎えに間に合うように働いたりする営業時間を決める方もいます。

高い収入を目指せる

開業して、大きく変わってくるのは収入の面です。開業すると、自分が施術したお客様の売り上げは全て自分で管理することになります。

開業して集客が上手くいけば、雇われ会社員時代の倍以上の年収になるセラピストもいまするようです。自分の努力次第で、どこまでも稼げるのは自営業最大のメリットですね。

サロン経営が軌道に乗れば、スタッフを増やしたり店舗を拡大していくことでさらなる売り上げアップに繋がりますよ。

セラピストで独立&開業する3つのデメリット

セラピストとして独立や開業すると多くのメリットが得られますが、反対にデメリットも存在します。開業前にメリットとデメリットの両面を理解しておきましょう。

自分でお客さまを見つけなければならない

セラピストだけでなく、どこの業界でも開業した際の集客に1番苦しめられるでしょう。

何もしなくてもお客様が来る状況というのは本来ありえないことなのです。会社員で雇われているときは施術に集中できして取り組めますが、自分で開業するとしてしまうとそうはいきませんよね。日々集客に奔走して、集客がストレスになってしまうセラピストも少なくありませんないのだとか

集客については、開業前から少しずつ戦略を練っていってなるべく無理のない範囲で集客できる仕組みを作っていくといいでしょう。SNSや口コミなどが時間も費用もかからないのでおすすめです。

事務作業も多い

開業して改めてわかるのが、事務作業の多さです。売り上げ管理はもちろん、経費計算や給与計算に至るまでを全て自分で行わなければなりません。これも会社員時代なら事務担当の社員が請け負ってくれて、自分は施術に集中できる環境でだったと思いますが、開業するとそういったデメリットがあります。

確定申告や経費計算など、今は便利な経費管理ツールがあるので気になる方はぜひ利用してくださいね。費用はかかりますが、税理士を雇って経費計算は委託するのもおすすめですよ。

毎月固定の収入が入るわけではない

毎月の収入が安定しないのは、多くのセラピストが開業する際に1番不安に感じていることなのではないでしょうか。

毎月の売り上げが如実に収入へと反映されるのが自営業のメリットでもあり、デメリットでもあります。

最初の数か月は、前職よりも収入が低かったというセラピストも実際にいます。収入が安定するまでの数か月分の生活費は確保しておいたほう方がベターです。

起業に向いているセラピストとは?

サロン開業を検討しているけれど「自分に向いているか分からない」という方も多いのではないでしょうか。

ここからは起業に向いているセラピストの特徴を3つ紹介します。

向上心が高い人

開業は、日々トライ&エラーの連続です。常に何かを良くしようとしている向上心の高い人が開業に向いています。経営面はもちろんですが、自身の技術の向上も常に意識しなければならないため、向上心が非常に重要ですないと仕事をしていて辛くなってしまう場面がでてくるでしょう。

お客様の悩みに真摯に向き合える人

セラピストは、接客業の中でもお客様との距離が近い職業です。お客様の要望を受け止めて、一緒に悩みを解決できるよう真摯に向き合える人でないと難しいでしょう。こういった接客が自然にできるセラピストは、たちまちファンがたくさんついてきますくるでしょう。

自立心がある人

サロンを開業し独立することは、自由な働き方を望める一方で孤独な仕事でもあります。

しかし、まずは自分1人で何でもやってみる!という強い自立心を持っているとよいでしょう。自分のやりたいようにやってみるという強い気持ちがあれば、それが周囲にも伝わり、おのずと同じ志を持った仲間がどんどん集まってきますよ。

セラピストの年収は?

実際のセラピストの年収を調査して参りましたので、開業を検討している方は参考にしてください。

会社員のセラピスト(固定給)の場合

会社員セラピストの平均年収は約200~300万円です。月給換算すると16~22万円。

固定給だと安定した給与が見込めますが、給与アップするには資格取得や社内研修、役職を獲得する必要があります。

会社員のセラピスト(歩合制)の場合

会社員セラピストの平均年収は約200~300万円です。

月給換算で16~22万円ですが、指名数や施術を多くこなせるベテランセラピストになると月給25~30万円ほど貰っている方もいるようです。

しかし売り上げによって収入は左右されるため、給与額が安定しないので注意が必要です。

開業したセラピストの場合

開業しているセラピストの平均年収は300~400万ほどと言われています。

しかし開業して数ヵ月カ月は開業資金や集客が安定していないため、前職と同じくらいの収入になってしまう方も少なくありません。

マーケティング戦略が上手くいって、店舗数やスタッフを増やせれば年収1,000万も夢ではないのが開業セラピストの魅力ですね。

まとめ

セラピストで開業すると収入は不安定になり、集客は全て自分で戦略を立てて行っていく必要があるため、施術以外の業務量が増えてしまいます。

開業してからは、常に何か良くしようと考える毎日になるでしょう。開業するには、それらに日々耐えていく強靭なメンタルも必要です。

しかし開業セラピストは、ライフスタイルに合った自由な働き方を選択でき、自分の頑張り次第で収入アップが見込める魅力的なメリットがあります。

大好きなセラピストとしての仕事を、自分らしく頑張っていくための選択肢のひとつとして開業もぜひ検討してみてはいかがでしょうか。