結婚、出産のブランクを経て独立。「バスト専門のエステ」で勝負する理由

大分県・日田でエステサロンを開業し、2022年10月に福岡県・警固に2店舗目をグランドオープンした蒲池さん。18歳で専門学校に入り、美容の道を歩み始めてから現在にいたるまで、結婚や出産といったライフステージの変化と共に、セラピストとしてのキャリアを少しずつ積み重ねてきました。

今回はそんな蒲池さんに、これまでの経歴やシェアサロンサービスminoribaとの出会い、また、セラピストとして大切にしていることなど、詳しくお話を伺いました。

結婚、出産を経て、セラピストとして独立

——まずはこれまでのご経歴についてお聞かせください。

18歳で山野美容専門学校に入り1年ほど学んだ後、エステの道に進みました。その後は美容関係の職場に勤務して、最終的には大名に本社があるサロンでおよそ4年ほど店長をしていたのですが、25歳の頃、結婚をきっかけに一度エステから離れたんです。

結婚後は子どもも生まれたので、およそ8年くらい専業主婦をしていました。エステサロンでは朝から夜まで忙しく働いていたこともあり、自由に過ごしたり、子育てができたりする時間を嬉しく感じていましたね。

もともと、子育てが落ち着けばエステの仕事に復帰するつもりでいましたが、やはりブランクが長いことがネックになってしまって。

「社会から一度外れてしまった」と思うと、もう一度エステでやっていくための自信がなかなか取り戻せませんでした。

そこで、まずはエステの仕事への復帰の第一歩として、美容通販の電話営業の仕事を始めました。旦那さんの仕事の関係で、鹿児島や長崎などを転々としていた時のことです。。

数年後、大分県へ移ったタイミングで「もう一度エステを始めよう」とやっと決心がつきました。

——エステの仕事に復帰されてすぐ、独立されたのでしょうか?

いいえ。まずは以前自分が店長をしていたエステサロンの店舗で、パートという形で雇っていただきました。

独立したいという気持ちはありましたが、8年ほどのブランクがあったので、感覚を取り戻さないとと思っていたからです。

子どもが幼稚園に通っていましたし、子育てと両立しながらのパート勤務でした。

パートなので当然「時給」が発生するわけですが、このとき雇われる感覚を懐かしく感じた思い出があります。

そんなパート勤務を続ける中で、施術や接客の感覚を取り戻していきました。

そして、ある程度自分のお客さまもできたタイミングで独立し、地元である大分県日田市にサロンを構えました。たしか、パートでの勤務を始めて5年ほど経った時期だと思います。

——現在はどのようにサロン運営をされているのでしょうか。

2013年に大分県日田市のサロンを始め、2022年11月には福岡県の警固に2店舗目をオープンしました。

とはいえ、実質的には1週間の間に日田と警固を行き来し、半々で運営している形です。

日田に来てくださる方々は、独立当初から来てくださっているお客さまが中心ですね。

福岡の店舗も、もともと友人が多い地域だったので、少しずつ口コミでお客さまが増えていき、今に至っています。

minoribaを利用し、福岡を第2の活動拠点に

——minoribaを利用するきっかけはなんでしたか。

日田の1店舗を運営していたときに、世の中がコロナ禍になりました。始めの時期は皆さん外に出られませんでしたよね。

私のサロンもやはり、お客さまが3分の1以下に減ってしまって。休みが多くなるなか、時間がある今のうちに何かしたいなと思いました。

そのときに、新たにハイフの機器を入れることにしたんです。時間があったから、納得のいく機器を探したり、じっくりデモを行ったりすることもできて良かったと思っています。

準備が整ったところで、ハイフを中心に再び集客をスタートしました。今やハイフを導入しているサロンは多いですが、当時は大分はもちろん、福岡のほうでもまだ少なかったようで。

もともと福岡に人脈があったのですが、「ハイフに興味がある」との声をいただくことが多かったんです。「じゃあ、まずは出張で行こう」と、機器を持って友人宅で施術を行いました。

軽い気持ちで行きましたが、やはり友人宅での施術には無理があるんですよね。タオルも用意しないといけませんし、ベッドやソファーを借りて工夫しても、どうしても体勢がきつくなる。

これでは満足いく施術にならないなと思って、どうしようかと調べてみたところ、シェアサロンサービスminoribaの存在を知りました。

minoribaの店舗は、サロン専用でベッドが用意されていて、さらにタオルまでレンタルできることを知りました。

すごく快適な空間だなと驚いて、ちょっと使ってみようと思ったのがきっかけですね。

——実際にminoribaを使ってみていかがでしたか。

清潔感があって、非常に快適でした。特に、minoriba HOTEL ORIGO 天神店の緑や木のナチュラルで柔らかい雰囲気が大好きです。

minoriba HOTEL ORIGO 天神店はすごく自分とマッチしたし、居心地の良い空間を提供できるところがとても気に入りましたね。

また、最近は男性で施術を希望される方も増えていますが、minoriba HOTEL ORIGO 天神店は個室でもフロントに人がいらっしゃったり、電話が置かれていたりもするので女性1人での利用でも安心感もありました。

他店を利用したこともありますが、やはりシステムやサポートの面でminoribaが一番安心できます。

——蒲池さんから見て、minoribaはどんな人におすすめしたいでしょうか。

個人で出張メインの施術を行うセラピストの方や、私のように店舗を持ちながら新たな場所に進出してみたい方にはおすすめしたいですね。

私の場合、福岡にもともと知り合いがいたので「ちょっとシェアサロンを借りてやってみよう」と軽い気持ちで始めました。

しかし、結果としては、minoribaのシェアサロンで出会ったお客さまが固定客となったことが、福岡に新たな店舗をオープンする大きなきっかけになりました。

コミュニケーションと確かな施術で「選ばれるサロン」へ

——福岡で2店舗を構えられた経緯についてもお聞かせください。

正直なところ、日田市に店舗を構えたときは、2店舗目を持つなんてまったく考えていなかったんです。

初めて独立して構えた大切なお店ですし、長く通ってくださる地元のお客さまがいたからこそ、ここまでやってこられたと思っていたからです。。

だから、絶対に日田のお店は閉めないという覚悟で働いていました。

その時通って頂いているお客さまや、その紹介のお客さま中心の施術でしたが、当時は何の不自由もなく、生活にも満足していました。

しかし、コロナ禍に導入したハイフの機器がきっかけで福岡でも施術をするようになりました。

その頃に、娘も福岡の学校に通い始めたんです。そのため私も、もう少し福岡での仕事を増やしてもいいのかなと思うようになりました。

とはいえ、この頃にはハイフを導入するお店が福岡にも増えてきていたので、何で勝負するかを考えた末、「バストの専門店」で勝負しようと決めました。

新しい機器を導入し、福岡の知り合いに声をかけながら、2022年の7〜8月の2ヶ月ほどminoribaを利用しながら集客を行いました。

ありがたいことに固定のお客さまも増え、シェアサロンの予約も少しずつ埋まりがちになっていったタイミングで、2店舗目のオープンを決意した流れですね。

2022年の9月にプレオープン、10月には正式にオープンすることができました。

——店舗を運営されるなかで、意識されていることはありますか。

まず、お客さまに満足していただけるよう、結果を確実に出すのは大前提です。

あとは、多くのサロンがある中で、自分のサロンを選んでもらうには、どうすればいいかを常に考えること。

同じ機器や施術メニューを展開しているサロンはたくさんありますよね。

その中で私の個人サロンを選んでもらうためには、やはり施術している私自身のことを、お客さまに「好き」と思ってもらえることが重要だと考えています。

私は特別な影響力や能力はありませんが、エステとコミュニケーションだけはとにかく好きなんです。

好きだから苦に思いませんし、お客さまが綺麗になって喜んでくださることが何よりうれしい。

一度「バストが変わった」と、喜びのあまり涙するお客さまがいらっしゃって、私もうれしくなって思わず一緒に泣いてしまったこともありました。

もちろん限界はありますが、どちらかといえばプライベートまで一緒になるぐらいの距離感でコミュニケーションをとり、その方のためにできること、その方が求めてることを最大限やる。

たくさんサロンがある中で長く通っていただくには技術だけでなく、私にまた会いたいなと思っていただくことが大切だと思っています。

——長年美容業界で活躍されているのがすばらしいです。続ける秘訣はありますか?

なにか特別な能力があるわけではなく「エステが好き」という気持ちが原動力になっています。

やはり興味があることや、好きなことをやっていないと常に笑顔でいられません。だからこそずっとエステを続けていられます。

「好きなことをしたい」という気持ちが一番大切だと思います。

「一度決めたことはやる」失敗を恐れず挑戦してほしい

——独立して店舗を持たれる際、大変だったことはありましたか。

独立したいと周囲に打ち明けたとき、親、兄弟、主人から大反対されたことですかね(笑)。

日田で始めるのは相当大変だから、やれるわけないと言われていました。それでも「私、絶対やれるから」と言えたのは、やらない選択肢が自分の中になかったからなんです。

結婚して一度エステから離れるとき「また復帰して必ず独立しよう」と自分の心に決めていて。その後の人生で何があっても、どこかで必ずまた復帰できると思っていました。

「失敗してもなんとかなるし、とにかくやってみよう」という心持ちで、誰にどう言われてもやると決めていたから、反対を押し切って独立しました。

最初はお客さまが1人という時期もありましたが、お客さまに尽くしたことは必ず返ってくると思って、信念を持って行動を続けました。

そうした挑戦の積み重ねで、今に至っていると思います。

独立から3年ほど経った頃から、主人や周りの人たちも認めてくれるようになり2店舗のときはすごく協力してくれました。

——今、独立を考えているセラピストへのアドバイスをお願いします。

人によって考え方やタイプがいろいろあるかもしれませんが、私の場合は「やろう」と思ったことは必ずやると決めて、ここまできました。

ダメだったら別の方法を考えればいいし、とにかく一度は挑戦してみる。そうして「やってみる」ことを大切にしていると、道は開けるのではないかと思います。

もちろん独立を考えると、最初は自信がなかったり、不安があったりすると思います。

そんなとき、シェアサロンは不安をサポートしてくれる強い味方です。

シェアサロンでたくさん施術をこなすことで、だんだんと自信が出てくるはずですし、逆に自信をつけるためには、多くの施術経験が不可欠とも言えます。

minoribaのようなシェアサロンサービスを利用して少しずつ自信を積み上げていけば、自信を持って店舗を構えることができるのではないでしょうか。

——さいごに今後、minoribaに期待することを教えてください。

私がいつも利用していたminoribaの店舗はアクセスが良く、私自身も、そしてお客さまの満足度もとても高かったんです。

ただ、少しずつお客さまが増えたり、他のセラピストの方の利用が増えたりしてくると、徐々に予約が取りづらくなってしまって。

別の店舗を探したこともありましたが、やはりアクセスの良さが際立つ店舗が一つあると、他の店舗が利用しづらい部分があるなと感じていました。

私は結果的に、予約が取れなくなってきたタイミングで「2店舗目を構えよう」と決断したので良かったですが。

今後もminoribaのシェアサロンを利用される方のことを考えると、よりアクセスのいい店舗が増えて、利用者を分散できたり、選びやすい選択肢が増えたりするといいのではと感じます。

インタビューを終えて

「エステが好き」とまっすぐに語る姿が印象的だった蒲池さん。その想いを原動力に、一度心に決めた信念を曲げずに挑戦し続ける姿勢で、独立の夢を叶えたという素敵なエピソードを聞かせていただきました。

11月には2店舗目を構えられ、さらなる成長を続ける蒲池さんのように、成長し続けるセラピストをminoribaは今後もサポートしていきます。

蒲池百都子

https://www.instagram.com/motoko0204/